ハジマさんの恋人

リナ

第1話

ハジマさんといっしょに暮らしてもう三年目になる。

世界の果てのそのまた果てにある小さな洋館でわたしとハジマさんはふたりで暮らしている。

洋館のとなりにはおおきな柳の木があって、今日もわたしとハジマさんは世界のすみっこで小さく息をしている。

今日は終わることのない雨が降っている。

わたしは赤いスカートを履いて雨の中、傘をくるくるまわしている。

この雨が終わらない理由を知っているのは子どもたちだけ、なん考えるのは夏の暑さにやられた証拠だ。

「ねえ、ハジマさん」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

ハジマさんの恋人 リナ @makitasaeko1973

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る