幕間 星の記録①


私は昔から、人に嫌われていた。

けどそれは、私が他人から離れたからなのかもしれない。

でも、気付いたら、他の人は私に近寄らなくなっていた。


ーーーー何故だろうか?


それは、私が心を読むことに長けていたから。

それは、私が他人のペースに追いつけなかったから。

それはーーーー。


理由なんていくらでもある。むしろ、どれが主な理由なんて、それすら分からないほどに。

考えれば考える程、湧き出てくる。


だから、生きる希望も何も、私は感じ無くなっていた。

死にたいなんていう言葉が口癖のように出てくる。


ーーーーあぁ、私なんて生きてる価値なんて無いんだ、と。




そう、思っていたはずなのに。




いつからだろう。誰かが必死に声をかけてくる。

「君はまだ、やるべき事がある。君にはまだ、やれる事がある」


別にそう言われたからでは無い、のに。

どこからか生きる活力が生まれたんだ。

抗ってみよう、と。






でも、それでもきっとーーーー




私はこの世界に一生馴染めないのだろう。

どうせまた、死にたいと願うのだろう、と。





また、そう思うのかな・・・。





ーーーーとある星の記録ーーーー

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撥条仕掛けの機械時計 神楽ハル @kagura_haru

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