KAC20219【職業 専業主夫】✨👩‍❤️‍💋‍👨✨💕 月、手取り40万円 🤭✨💕 童貞優遇✨ 下半身のハードワーク✨🤗✨💕能力給ボーナス有り✨💕

オズ研究所 《《#横須賀ストーリー紅白

第1話 【職業 専業主夫】✨👩‍❤️‍💋‍👨✨💕

 今回で、最後の入社試験だ。



 最終面接までこぎつけたのは初めてだ。



 僕はネットで応募していた『職業 専業主夫』と言う怪しげな面接に来ていた。

 


 なにしろ専門学校卒で、これと言った特殊技能もない。他に受けた入社試験は全滅だ。




 唯一、ワケのわからない『職業 専業主夫』と言う謎のサイトだけだ。


 どこかのYou Tubeか、セクシービデオの企画のような面接だ。



 しかし月に手取り40万と言うのは魅力だろう。

 どの道、もうあとはない。ワラにもすがる思いとは、この事だ。




 タワーマンションの最上階にあつらえられた面接会場に僕は招集されていた。



 ついに僕の番だ。どうやら僕でラストのようだ。心臓がドキドキし緊張してくる。



「失礼します。高梨祐真です」

 かしこまって挨拶をし面接室へ入った。豪華なホテルのスイートルームみたいな応接室だ。

 ホテルのスイートルームなど行った事はないが……。



 静かにクラシックのピアノ曲が流れている。ショパンの『雨だれ』だろう。喫茶店でよく耳にするピアノ曲だ。


 仄かに、フレグランスな良い香りが漂っている。落ち着く匂いなのかもしれない。


 今は、極度にため緊張がほぐれない。



 正面に座る美女が、元セクシークイーンの如月アリスだ。

 二十一世紀もっとも稼いだセクシー女優と言えるだろう。



 正統派アイドル顔負けのルックスでワガママボディの巨乳セクシークイーンだ。しかも妖艶な演技も抜群に上手い。

 毎晩の『ソロ活動ライブ』のオカズにはだ。



「……!!」

 香水なのか。目眩がするくらい甘美で蠱惑こわく的な香りが僕の鼻孔をくすぐっていく。



 いつもならば興奮して握手をねだるトコロだが面接の最中なので、そんな浮ついた事はできない。



 おそらくアリスと結婚して『専業主夫』になるのだろう。

 何ひとつ特殊技能のない僕が稀代のセクシークイーン、アリスと結婚するだけで月に手取り40万も貰えるなら破格の待遇だ。



 もちろん料理や掃除、洗濯やその他の雑事は僕の仕事だろうけど。

 そのくらいならいくらでも任せて欲しい。

 


「ふゥン、あなたが高梨祐真。

 なかなかのイケメンね」

 アリスは妖艶な眼差まなざしで微笑んだ。大きな瞳で見つめられるだけで胸がときめいてしまう。



「ありがとうございます」

 頭を下げ、照れ笑いを浮かべた。

 友人にはよく『残念なイケメン』と言われる。

 なので今まで彼女ができたことがない。




「さァ、どうぞ。

 そこへ、お掛けなさい」

 まるで女王様のように顎で命じられた。




「ハイ、失礼します」

 僕は緊張から声が若干、震えている。

 一礼して、ゆっくりとソファに座った。

 彼女にかしずく下僕みたいな感じだ。


 アリスはタブレットに目を通しながら長い脚を組み換えていく。


 まるで映画『氷○微笑』のシャ○ン ストーンのようだ。タイトなミニスカートから覗く太腿は妖しいほど白くなまめかしい。



 ゆっくり舐め回すように僕の全身を見ている。まるで獲物を狙う女豹みたいに瞳がきらめいた。


 僕の背筋はゾクゾクッと戦慄わなないた。



「祐真ッて、童貞チェリーボーイ」

 アリスは妖しく微笑んだ。



「え?! チェッ、童貞チェリーボーイ」

 ドキッとして声がひっくり返った。


「聞こえなかったかしらァ……。

 童貞チェリーボーイなの。祐真は」

 ドSクイーンの本領発揮だ。

 アリスは僕を甚振いたぶって愉しんでいるような眼差しで見つめている。



「あ、いや、あのですね」

 いきなり想定外の質問をされ動揺を隠せない。アタフタしてしまった。

 確か、サイトには『童貞優遇』と書かれてあった。


 ここは正直に頷いた方が得策なのか。

「ええェ、まァ」

 苦笑いを浮かべ曖昧な応えをした。



「フフゥン、童貞か、どうかなんて自己申告だからね」

 アリスは鼻で笑った。あまり信用していないようだ。



「そ、それはそうですけど……」

 


「私のことは、ご存知かしら」


「も、もちろん……、如月アリスさんと言えば歴代のセクシークイーンでも日本一ですら!! それこそ童貞チェリーボーイの【右手の恋人】ですよ!!」

 おそらく全国の中高生で彼女の世話になってない男子はいないだろう。

 よっぽど極端な性癖でない限りは。



「フフゥン……、じゃ、好きなの?!

 わたしのことを」

「ハ……ハイ、もちろん好きですよ」

 それは本当だ。だから面接までやってきたのだから。



「愛してるのかしら」

「あ、愛してますよ」

 少し恥ずかしくなり下をうつ向いてしまった。面と向かって『愛している』などと言ったのは初めてだ。



「私と結婚して【専業主夫】になりたいの」



「ハイ、アリスさんと結婚して……

 【専業主夫】になりたいです」

 確かに金銭的なモノもあるが、憧れのアリスと結婚出来れば本望だ。



「じゃ、取り敢えずパンツ下ろして」


「え……、パッ、パンツをですか。ここでですか?!」

 どんな面接なんだ。恥ずかしくてモジモジしてしまった。



「どうしたの。もしかしてパンツの中、よごしちゃった」

 アリスはストレートに訊いてくる。


「いえ、別に、パンツはよごしてませんけど……」

 


「フフ、何か病気を持ってるワケじゃないでしょ」



「ハイ、もちろん病気なんてないですよ。

 健康なことだけが唯一の取り柄ですから」

 


「だったら恥ずかしがらずにパンツを下ろしてみなさい」

 興味津々で目を輝かせた。


「いやいや……、そんな」

「大丈夫よ。私、百人以上の童貞ボーイのポ○ットドラゴン見てきたから!!」


「ええェ…… 百人ですか」


「そうよ。どんなに短小で皮付きのポ○ットドラゴンでもシャブリ慣れてるわ」

 舌でペロリと唇を舐めた。



「いやいや、そうかもしれませんけど……。

 別に他人様ひとさまほどのモノではありませんよ」

 両手で股間をカバーをした。



「わかったわ。祐真は【極度の短小包茎】なのね」

 タブレットにキーボードで書き込んだ。まるで魔法のような指さばきだ。



「別に……、【極度の短小】で包茎ッてワケではないですけど。普通ですよ」

 視線を逸らせ、不満げに唇を尖らせた。



 僕は整形外科へ包茎の手術へ来たワケではない。




「そんなんで、夜のお勤めはできるの」

 なおもセクシークイーンは僕の下半身事情を探ろうとした。


「よッ、夜のお勤めですか……」

 ドキドキして聞き返してしまった。


「そうよ。その年齢トシなら毎晩 、『ソロ活動ライブ』に余念はないでしょう」



「えッ、『ソロ活動ライブ』ですか。

 それは」

 ドキッとして言葉が続かない。


 

「ま、良いわ。ルックスが気に入ったから」

 キスしそうなほど唇が僕の顔へ近寄ってきた。ピーチみたいな甘い吐息が僕の頬を撫でていく。

 


 それだけで僕の下半身は熱く火照って緊急事態だ。



「取り敢えず『仮契約』ね」

「仮契約ですか」



「そうよ。契約書にサインなさい!」

 スッと書類を僕の前に置いた。


「サイン…ッて、これは」

 びっくりして声が震えた。

 なんと契約書と言うのは『婚姻届け』だ。



「そうよ。サイン書ける?」


「そりゃ、書けますよ。

 でも、これ結婚届けですけど……。

 マジですか」



「ええェ、何か不服?!」

「いえ、不服じゃありませんけど」



「じゃ、さっそく今晩から合体ジョイントライブしてもらうわ」


合体ジョイントライブッてェ……?

 今晩からですか」

 


「あら、大丈夫よ。心配しなくても……

 初めてでも、痛くないタイプだから」



「いやいや……、あのですね。

 どこの生理用品ですか」


「使いモノにならなかったら3ヶ月でポイだからね……」


「ええェ、使いモノにならなかったら。

 離婚ですか」


「ええ、真夜中の【下半身のハードワーク】にえられない子は必要ないから」



「下半身のハードワーク……。

 それッて、どんだけハードワークなんですか」


「あら、いきなり実演試験テストしちゃうタイプなの」


「いえ、あのですね。まだ…、そのォ。

 実演は深夜になってからの方が」

 まだ明るい内から下半身のハードワークは恥ずかしい。



「あら、私は今すぐでも構わないわよ」

「いやいや、今すぐは、まだ心の準備が出来ていないので」



「ねェ、祐真!!

 綺麗な花ッて、どうすれば長持ちするか知ってる?!」



「それは丹精込めて手入れすれば……。

 長持ちするんじゃないですか」



「同じ条件の花を片方は『美しいよ。綺麗だよ』ッてめて。

 もう片方は『ブサイクな花だ』ッてディスッていると悪口を言われた花の方が早く枯れてしまうんだって」

 ゆっくりと艶めかしい唇が僕のモノへ近寄ってきた。甘い吐息が僕の頬を撫でていく。



「なるほど……、花にも感情があるんですね。ゴックン」

 頷きながら生唾を飲み込んだ。


「そうよ。だから、ずっとお願いね」

 


「ハ、ハイ、一生、愛してでていきますよ」

 柔らかな唇が重なりあった。



 僕にとって、生まれて初めてのキスだ。

 思わず、全身が戦慄わなないた。




 こうして僕は『仮契約』を済ませ、【専業主夫】として彼女につかえることになった。




 僕たちは永遠の愛を誓った。





 ☆゚.*・。゚☆゚.*






 だが……。





 3年後、別離わかれは唐突に訪れた。



 アリスが不治の病に倒れたのだ。

 僕は必死に看病した。



 病院のベッドでやまいに伏すアリスの手を握りしめた。

「アリス! 死んじゃダメだ!!」

 僕は意識を失くしていく彼女へ向かい叫んだ。



「フフ……、祐真!!

 やっぱりあなたと結ばれて正解だったわ」



「僕もだ。アリスと過ごしたこの三年間がだったよ」


「私もよ……」アリスは力なく微笑んだ。


「アリス!! たった一度だけ、僕の命令をきいてくれ!!」


「……」

「絶対に死ぬな!! 僕をひとりにしないでくれ」


「フフ…… ありがとう。あなたをにはしないわ」

 そう言い残し彼女は息を引き取った。


「アッ、アリスゥゥゥ〜ー……!!」

 声を限りに絶叫した。






 ☆゚.*・。゚☆゚.*






 数年後、僕は女の子と手を繋いで街を散歩していた。




 名前は『アリス』。

 アリスの遺していった受精卵から出来た娘だ。



「ねぇパパ!!」

「ン、なんだい」


「アリスのこと好きィ?!」

「あァ……、好きだよ。

 この世で二番目にね」


「えェ〜、なによ! じゃ、一番は」

「決まっているさ。ママだよ!!」






 僕の一生はこの娘のために尽くそう。

 アリスの【専業主夫】だから。



 見守っていてくれ。






 アリス!!










    LOVE FOREVER





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