2022年度上半期推し作品

 「書いたもの、読んだもの 2」3度目の推し作品紹介。

 1とあわせて8度目、丸四年になる。我ながらよく続いているな。

 書式を少しずつ変えてきて今のスタイルに落ち着いてきた感じかな。


 では、まず宣伝がわりにこの時期の自作の掲載状況を。


「翳を成す光と闇」(16話)

02 荒天の刻

03 後ろ暗い晴れ舞台

04 闇の炎、漆黒の風

https://kakuyomu.jp/works/1177354054887386329

 「摩天楼の翳」番外編集。

 02:婚約報告で実家を訪れた結は、両親の部屋の前で父の仕事について知ってしまった日を思い出す。

 03:父の支配を逃れるためにどうにか彼を排除できないかとリカルドはひそかに準備を進める。

 04:父の逮捕でレッシュの生活が一変する。



「ひかりのにわ 掌編集 2」(2話)

プレゼント

たとえばかき氷のような

https://kakuyomu.jp/works/16816452218936576696

 5千文字以内の掌編集。

 プレゼント:彼女が欲しいのはたくさんのからあげ。彼が持ってきたのは……。

 たとえば:中学の時からの男友達にして憧れの彼に、好きな人がいるらしい。誰だろう。でも聞けない。



「にゃんた RUN 乱 ラン♪」(3話)

https://kakuyomu.jp/works/16817139555001510807

 新作。「5分で読書」短編小説コンテスト2022参加作品。

 猫のにゃんたは飼い主の詩織が大好き。平穏に暮らしていたにゃんたはある日、交通事故に遭ってしまうが……。

 猫と陰陽師の奇妙な同居生活。



「奇妙で愉快な夢の置き場」 (2話)

エリートって信じてるのは主人公達だけ

夢の再現力侮りがたし

https://kakuyomu.jp/works/1177354054935256231

 エリートって:ロボットものアニメの夢。「トップをねらえ」の影響に違いない。

 夢の再現力:夢の中でRPGをしていた。イベントシーンに突入して……。



「扉よ扉」(1話)

只者ではないと思われたくない

https://kakuyomu.jp/works/1177354054886019434

 「うちよそ」作品集。

 裏の顔は一切見せていないはずなのに、なぜかキルギバートはリカルドを只者ではないと思っているらしい。



「召喚戦士、異世界に落つ」(31話)

https://kakuyomu.jp/works/16817139555997781651

 新作。Twitter企画「文披31題」参加作品。

 元いた世界から異世界エルミナーラへ召喚されたアウリオンは不本意ながらも魔物と戦う日々を過ごしていた。

 ところがひょんなことから地球の日本に異世界転移してしまった。

 アウリオンが選び取る未来は。



「魔王社長は何見て笑う」(31話)

https://kakuyomu.jp/works/16817139555998084741

 新作。Twitter企画「文披31題」参加作品。

 貿易会社M&Dトレードの社長、リカルドは心から笑わない。彼の秘書のレッシュはリカルドを心の中で魔王社長と呼ぶが、そんなリカルドのことは嫌いじゃない。

 レッシュの目から見たリカルドと、レッシュ自身のこと。



「陽のあたる場所へ」(2話)

番外編 01 使いっぱしり

番外編 02 たまには探偵らしく

https://kakuyomu.jp/works/1177354054893255572

 「摩天楼の翳」セルフパロ。本編完結済み。

 01:レッシュは亮に頼まれて蛍光灯を買いに出る。

 02:探偵事務所のご近所さんからの依頼。




 それでは推し作品の紹介。

 月別はその月内に完結した、あるいは読み終えた作品からの一推しを数作、新規作品は期間内に読み始めた長編作品の中から今後を期待する作品を選んでいる。


2022年4月

「思ってたんと違うランプの魔人」 木沢 俊二さん

https://kakuyomu.jp/works/16816927862662877623

 ひとつだけ願いをかなえる魔人が封じられたランプを、人生かけて探し出した主人公は早速願いを告げるが、思っていたのと違うぞこれは。

 ラジオでランプの魔人の話を聞いて思いついたそうだ。

 いい話だー。結局、手に入れたものをどう使うかはその人次第だよね。



2022年5月

「セリヌンティウスは激怒した」 @luckycloverさん

https://kakuyomu.jp/works/16816927863193680533

 フォロワーさんご紹介作品。

 タイトルからわかる通り、「走れメロス」セリヌンティウス視点からの解釈。

 もう、「ですよねー」しか出てこない(笑)。



「残業に死す」 秋保千代子さん

https://kakuyomu.jp/works/16817139555132289173

 きっと勢いで書かれたであろう、企業戦士社畜達の奮闘記。

 ネタのオンパレード。あなたはいくつ判るかな?(笑)

 耐えられなくなったら消すとのこと。消される前にぜひ読みに行って。



「処刑令嬢は断頭台で笑う」 淡島かりすさん

https://kakuyomu.jp/works/16816700429268557873

 無能な王を処刑した伯爵令嬢リアンは後悔する。処刑するなら立派な王がいい、と。

 彼女の願いが叶い、国王即位の前日まで時間が巻き戻る。

 かくてリアンは国王を立派な王とするべく奮闘する。彼が立派な王となった時に満足いく形で処刑するために。

 ハッピーエンド、といえるのかな。この後どうなるのかは判らないが(読者の想像にお任せ)、それもまたよし。



2022年6月

「地上最強系女子岩熊紅愛は告りたい」 みなもと十華さん

https://kakuyomu.jp/works/16817139554467527283

 「5分で読書」短編小説コンテスト2022参加作品。

 地上最強女子中学生と噂される紅愛は、好きな人をデートに誘おうとする。

 恋するきっかけ、こりゃ惚れるわ、うん♪

 メッチャかわいいよ紅愛。



「なくなったバッジと一株の花」 玉椿 沢さん

https://kakuyomu.jp/works/16817139555626657148

 「5分で読書」短編小説コンテスト2022参加作品。

 学級委員のバッジが行方不明になった。対立する男子と女子委員長。どう解決するのか。

 鮮やかに解決。犯人を追及しないのもまたいい。

 亜野の小さな一歩がこれから大きな前進になればいいな。



2022年7月

「猫ノ目書房のなつやすみ」 佐久良銀一さん

https://kakuyomu.jp/works/16817139556225534565

 Twitter企画「文披31題」参加作品。

 古書店「猫ノ目書房」からの帰り道、黒い影と遭遇した。人を襲おうとしている影を止めたら、なりゆきで一か月一緒に過ごすことになってしまった。

 どんどん深まる二人(人?)の仲がほほえましい。最後はちょっと予想外だった。



「航宙興業船『TASOKARE』繁盛記」 いぐあなさん

https://kakuyomu.jp/works/16817139556066037643

 Twitter企画「文披31題」参加作品。

 宇宙時代のあやかしたちは、人々の伝承などに頼ることをやめて自らを「黄昏の住人」と呼び宇宙船で旅を始めた。

 テーマパーク船『TASOKARE』はあやかし達と人間の千代を乗せ、エンケラドゥス衛星基地にやってきた。

 千代とあやかし達の絆が深まっていくさまや、TASOKAREにやってきた人達のエピソード。最後まで読み終えたらほっこりと幸せな気分になれる物語。



「異世界転生したと言い張る王女の専属書記官は落ちこぼれ?~睡魔の魔法と人脈はチート並みに最強!無双っぽいのに何度も大ピンチに見舞われる~」 ばびぶさん

https://kakuyomu.jp/works/1177354054894933932

 前世の記憶があるという王女アリサの話を書きとめる役目の書記官カイ。

 アリサに思いを寄せるも身分が違いすぎて気持ちを伝えられない。

 そんな中、事件に巻き込まれ……。

 長い物語の完結ってやはり感慨深い。

 ハッピーエンドでこちらも幸せな気持ちになった。



2022年8月

「漠夜」 宮田秩早さん

第23話 ひまわり まで

https://kakuyomu.jp/works/16817139555810517970

 Twitter企画「文披31題」参加作品。

 政変で主君をなくした「私」は旅に出る。主君の生まれ変わりであると信じる鶏を連れて。

 とある村で「女」とかかわり、私は何になったのか、それを探しての旅だった。

 最後、予想通りと予想以上の展開と結末だった。



2022年9月

「あやかし遊郭の居候 ~明治吉原夢幻譚~」 悠井すみれさん

https://kakuyomu.jp/works/16817139557994398080

 明治時代の吉原。娼妓見習いの千早は、売り飛ばされかけて逃げ出す。彼女が迷い込んだのは世のはざま。千早は人間とあやかし、二つの世界を繋ぐ貴重な人であると告げられ、月虹楼に居候することになった。

 月虹楼のあやかしたちと交流を深めて、最後は落ち着くところに落ち着いた、という感じで、よかった。





新規作品

「Crest Red -紅い翼-」 双 平良さん

https://kakuyomu.jp/works/16816927862334670939

 運び屋の仕事をするせきは王都での仕事を終え、ホウロウの街へと戻る。だが友人はすぐに国を出ろという。戸惑う隻を、街を、魔物の群れが襲う。

 今まさにあらすじのシーンが終わったところ。これからどうなっていくのか、楽しみ。



「ライオンハート FADE to RED」 @wadakazuさん

https://kakuyomu.jp/works/16817139555185047822

 INGENさんの「LION HEART ソラノシシ」と世界観を共有する作品。

 トラックドライバーの彼には秘密があった。敵に占領された街にやがてやってくる味方を待つ工作員なのだ。

 平和に思えるリズィとクーの関係が微妙で切ない。

 今まさにクライマックス。この後どうなるのかわくわくどきどきだ。



「愛は王冠より冷たい」 秋保千代子さん

https://kakuyomu.jp/works/16817139555418335247

 以前公開していた「たしかに赤いと証を立てよ」のリライト。

 王太子でありながら人を寄せ付けずにいるフィリベールに、隣国の王から密命を受けた間諜アニエスが近づく。

 独りに慣れている二人はやがて……。

 フィリベールのうぶっぷりよ(笑)。陰謀ものなのに二人のシーンはにやにやが止まらない。



「大魔女さんちのお料理番」 夕雪えいさん

大魔女さんと霜の巨人 17 雪国牛のとろふわチーズフォンデュ 後編(最新話) まで

https://kakuyomu.jp/works/16816927861308512126

 突然異世界に飛ばされた主人公、カイを助けたのは食欲旺盛な大魔女トッティ。

 料理の祝福ギフトが与えられたカイは、トッティの家に厄介になりながら料理を作ることになった。

 ふんわり柔らかい雰囲気と、飯テロと絶賛したくなる美味しそうな料理の数々。

 料理の祝福ギフトうらやましい。

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