露天掘り

KACでは一つのお題につき500作品くらいの作品が出てきます。そうなると、とても全部に目を通すことはできません。

★の多い上位作品であっても、全部は読めないのが実情。

そんなこんなで、スコップはしてみたけど、そんなに多くの作品を見出すこともできなくて物足りなかったのと、★が多い作品でも良い作品はやっぱり良いので、スコップの趣旨から多少外れるかもしれないけど、自分が目にした作品の中で良かった作品をピックアップしてみます。

だからスコップじゃなくて露天掘り。





妹がDiscordの設定をしてくれと言うのでやっていたら妹の彼氏が凸ってきた。 kattern  さん

https://kakuyomu.jp/works/16816452219002823472


KAC20211おうち時間作品ですが、全10回の中で私が目にした作品の中では最も完成度が高かったんじゃないかな、と思う作品。エロっぽい長文タイトルのラブコメ作品は多数目について、実際自分もいくつか読んでみて、ラブコメを書いている方はレベルが高いんだなと思いました。その中ではこの作品はエロ要素は控えめで、でも作品としてのまとまりというか完成度は光るものがありました。




ブレードランナー 真野てん  さん

https://kakuyomu.jp/works/16816452219039727862


KAC20212走るお題作品。

オリンピック、というよりはパラリンピックイヤーらしい作品。

いい話だと思ったら、ちゃんとタグ通りの結末になるという、最近のカクヨムが好きそうなどんでん返し部門だ。




ハマメリスの灯台(KAC20213) つとむュー さん

https://kakuyomu.jp/works/16816452219081819685


KAC20213直観作品。

コメントでタカテンさんや真野てんさんが絶賛している通り、とても良い作品でした。自分も文章レビュー書いた。

つとむューさんは、突飛な発想と、本作品のような淡い哀しみを帯びたきれい系の作品を得意としておられるようで、自分の得意な型を持っているのはいいですね。




パトスの夜 ロゴスの朝 丹寧  さん

https://kakuyomu.jp/works/16816452219066870460


KAC20213直観作品をもう一つ。

この作品も文章レビュー書きました。自分以外にも文章レビューを書いておられる方もいますし、応援コメントも多い。大人でかっこいい作品です。

ウケる、というセリフが印象的でウケます。




古民家にいたモノ ノートルダム さん

https://kakuyomu.jp/works/16816452219130707167


KAC20214ホラーミステリーお題のホラー作品。

ホラミス回の作品って、実はほとんど読んでいないんですよ。理由はお察し。

その中で辛うじて読んだ数少ない作品がこれ。

ホラーとしてちゃんと雰囲気があってほどほどに怖く、でもまあ怖すぎはしないかな。

常々言っているのですが、小説って究極的には雰囲気が大事ですよね。自分も今回の企画では3作品ホラーを書いたけど、雰囲気のあるホラーは一つも書かなかった。というか書けていなかった。




幼馴染にスマホを隠された俺だが、どう考えても隠し場所がやつのパンツの中な件。さっそくバイブ機能を使って遊んでみる。 真木ハヌイ さん

https://kakuyomu.jp/works/16816452219125395357


KAC20215スマホお題の作品ですが、このお題の作品も実は私はほとんど読んでいませんすいません。

そんな中で、明らかにエロそうなラブコメ。明らかにエロそうだけど、でも規約には引っかからないようにギリギリを攻める、という部分では見習わなければならない。




ヘンリー・ダーガーのように  タカテン さん

https://kakuyomu.jp/works/16816452219208764707


KAC20216私と読者と仲間たちお題。

全10回中、明らかに最難関お題でした。

エッセイや創作論に走った作品も多かった。また、普通に小説に取り組んでも物書きネタなど似たような傾向の作品が多かった。

創作論の中で輝きを放っていたのが、これ。

ヘンリー・ダーガーという題材が良かった。

★やPVが伸びなくても前向きに行かなくては、と姿勢を正させてくれるような作品でした。




フィボナッチは数えない 肥前ロンズ さん

https://kakuyomu.jp/works/16816452219280741131


KAC20217。21回目お題。

これもかなり難関回だった。21っていうのをどう扱うか。

フィボナッチ数というのは知りませんでした。お題に対するアプローチとしても確かに美味かった。

それを活かしつつ、人間ドラマも描いているのがこの作品の人気の理由でしょう。




葡萄色のなみだ 上月くるを さん

https://kakuyomu.jp/works/16816452219322001980


KAC20218尊いお題を飛ばしてKAC20219ソロ○○お題作品です。9のソロお題は良作が多く目につきました。ボーナス回ということで気合いが入ったのでしょうか。

この作品は童話。文章レビューも書きました。

童話の場合、奇をてらったりする必要もなく、しっかりまとめることが求められると思うのですが、本作品はソロというお題をうまくいかしつつ、時間制限のきつい企画の中できれいにまとめたものです。作者さんは歴史ものも書くようで、作風の幅が広いのはいいですね。



図書室には魔女がいる 冬野瞠 さん

https://kakuyomu.jp/works/16816452219341332974


KAC20219ソロ○○お題作品。ぼっちの主人公がぼっちから脱却して成長していくターニングポイントになった出会いを描いた作品。

この作品にも文章レビューを書いたので、ここで多くを語る言葉は無いのですが。

不老不死、という都市伝説を上手く料理したのが技術的なポイントなのかな、と思ったりもします。

読後感、味わいに関しては既に多くの評価を得ているように、満足できるものです。



【短編】クラスメイトに「わたしのヌードを描いてよ」と頼まれて、僕のソロアート活動に変化が訪れた。 春一 さん

https://kakuyomu.jp/works/16816452219367644060


KAC20219ソロ○○お題作品。ジャンルは長文タイトルからいってもラブコメっぽいし、まあラブコメで間違いは無いのですが、どちらかというとガッツリした青春ものとして良作。

この作品も文章レビュー書きました。

まあ、本作品中に書かれていないところで当然肌色があったことでしょうから、そちらを妄想すれば期待通りであるといえば期待通りなんですが。



鶴を折る 不破有紀 さん

https://kakuyomu.jp/works/16816452219321080661


KAC20219ソロ○○お題作品。人間とアンドロイドの心の交流を描いた近未来SF。

応援コメントで絶賛されている通り、温かくも美しい文章世界。

文章レビューを書いたのですが、あまり上手く書けなかったようにも思います。この作品の魅力を、自分のレビューの文章力では表現しきれなかったように思う。

それくらい、描き出されている情景の美しさに圧倒されてしまった。




夜を歩く タカテン さん

https://kakuyomu.jp/works/16816452219381745697


KAC202110ゴールお題作品。

そんな、ゾンビを量産するようなイベントは知りませんでしたが、そのイベントの中で起こるむき出しの人間の本音を目の当たりにした主人公が自分を見つめ直す。

掉尾を飾るに相応しい良作。

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