シュートという行為に、様々な決定や選択をリンクさせることで、主人公の悩み自体はありふれたものであるのに、一般的な青春物語で終わらず、将来への指針を諭すような展開を読者は見出す。試合中の瞬間的判断によってボールを蹴る事への躊躇そしてそのボールが跳んでゆく先、シュートは成功するのか否かそういった特性を、刻一刻と流れ去る青春と重ね合わせており、まさに「千里の道も一歩から」と再認識させられる。