挫折と絶望で心が埋め尽くされた作者が、本と出逢うことで、それまでの黒歴史に別れを告げる告白エッセイ。とても行動力のある方だと思いました。

人が本を書くには、なにか理由があります。お金儲けだったり、人を喜ばせたり……。

書く動機を今一度考えさせる作品です。

私の物語を書く原動力。

読み終わったなら書こう。
人の心を揺さぶるものを書こう。
現実は酷くても、空想の世界を真実だと思わせたい。

その気持ちを再確認出来ました。

でも職場はもうちっとホワイトになったっていいと思うの。

「物語、小説、ラノベに救われたから」－－作家になりました。編集者になりました。校正者になりました。

インタビュー記事などを読むと、そこそこの割合で出てくる言葉ではあります。
ただ、その多くは内容が具体的に語られることはなく、せいぜい「孤独な子供時代の唯一の友だった」だとか、「この本に巡り合って立ち直れた」など、一言で済まされてしまうのが普通です。

ですがこの一篇は違います。
ストレートに、端的ではあるものの生々しく、過不足ない長さで、しかも希望の持てる形でその、「愛情深い動機を持つにいたった経緯」が語られています。

私を含めて、ここに集う多くの方が、それぞれのジャンルの物語を「書く理由」をお持ちだと思います。
けれども私にはとてもこの作品のように、虚飾なく率直に、それを言葉で語ることはできません。

それが書かれている。そしてそれを読むことが出来る。

その点だけでも、こうしてお勧めする価値は十二分にあると感じ、筆をとりました。

ぜひ皆さんもご一読を。

とても心に響きました。
今まで頑張ったぶん、これからたくさんたくさん
幸せが飛び込んできますように。

何作か作品を読ませていただいておりますが、
どれもとても好きな作品ばかりです。

必死に仕事を頑張っても報われない。人生も人間関係も悪化していく。
心機一転、人生をやり直したら、さらに悪化した作者のぽんぽこりーぬさん。

読者の人生。
作者の人生。
みんながそれぞれに悩みや苦悩、うまくいかないこと、願望を抱えて、このカクヨムに集まってきたのかもしれませんね。
でもここで交流をし、仲間ができ、応援し、励ましあう。
楽しいだけじゃない。救われる人もいれば、生きる力になる人もいる。
ぽんぽこりーぬさんが少しずつ人間らしさを取り戻し、生きていること。嬉しいですね。感動しました。
みんながそれぞれの人生のなかで、ここカクヨムで出会う奇蹟。
仲間や読者に感謝するぽんぽこりーぬさんの気持ちが伝わってくるエッセイです。

ご本人はきっと、このレビューを嫌がるでしょう。
その理由は本文を読めば分かります。
ですが、私はあえて言いたい。
素晴らしい、と。
あなたの人生は素晴らしいものになったんだと。
そう言いたい。
このレビューは削除してもらっても構いません。
ただ一人、このエッセイに感動した人が居る事だけ覚えていて下さい。

一個人として、尊敬いたします。
貴方の道行きを、何を恥じることが有りましょうか。

理解したようなことを言って申し訳ないのですが、貴方が人生で感じてきた悲しみや絶望を作品という形で昇華させることが出来ている……

これって人間が出来る一番素晴らしい行為だと私は思います。