無能だと思われた陰キャが実は東大A判定なことが隣席の美少女にバレた結果wwww

雲川はるさめ

第1話

モゾモゾ...


俺が寝ているベッドで、事件は起きていた。


俺は違和感を感じ、目が覚めた。


え、ちょっと何??


俺が身体を横たえているにもかかわらず、

誰かが、布団に潜り込んできたんだ。


あ、えっと、先客!

俺がいて、ここに寝てますよ!!

つまり、このベッド空いてませんよ!


大慌て、横を向いて目を開けると...


そこにいたのは何と、

俺の隣席に座るマドンナだった。


学年1の美少女にして頭脳明晰な

学年一位の女。


それに加えて、運動神経抜群。


つまるところ、なんでもできる女だった。


惚れない男はいない。


そんな女だったんだ。


俺は特段、気にも留めてなかったけど、

どーやら、彼女の方は....



現在高校二年生の俺。名前は山吹シンジ。

俺は昨日。オンラインゲーム

フォートナイトを徹夜してやっていたために

馬鹿みたいだが、数学の授業中、

寝不足で貧血を起こし、恥ずかしながら、

みんなの前で椅子から落ちるように床に倒れた。

「キャァアア!」という隣席の美少女幼馴染の悲鳴が聞こえて、すぐに意識は戻ったが、

俺はくそ恥ずかしいことに、数学のおじいちゃん先生に姫抱っこされ、

保健室まで搬送されることとなった。


「山吹くん、またなの??」


実は俺。


ほぼ毎日寝不足で偏頭痛の持ち主だった。


いつもは頭の痛みだけで

ちゃっかり、ベッドを借りていた。

だが、

今回の俺は重症だった。


「死ぬほど気持ち悪いです、先生。

頭が割れるように痛いし、寒気もします」


「目にちょっとクマがあるわね...」


「顔色もいつもより悪いわ...」



例によって

保健室のベッドを借りることになった。


それにしても、ビビった。


まさか、俺。


みんなの前で倒れるなんて、思ってもみなかったんだ。


人生初の、経験だった。


倒れる瞬間て、わりかし、頭の中、

ふわっとなるもんなんだな、、、


そんでもって、目の前、真っ暗になんのな。


俺はそんなことを考えつつ、

保健室の先生が、セットしてくれた

ベッドに横たわることとなった。


昨夜のオールがたたり、横になった俺は

すぐさま、睡魔に襲われて眠ることとなった。


さて、時戻して。


どの位の時間、寝ていたのか不明だが、

モゾモゾ、という変な音が耳横でして、

俺は目を覚ましてしまったわけだが。



何故か、マドンナが俺の真横に居て、

スースーと寝息を立てている件。


俺は困り、


「お、おい..」.と呟いてみた。



全く動じず、眠っているので、

俺はおそるおそる、手を伸ばし、彼女の肩を揺すってみた。


「ん....」


これで、よーやく目が覚めたみたいだった。


こんなところ、

保健室の先生に見られたり、誰か他のやつに

見られたら大問題になる。


俺はこそこそと小声で彼女に告げた。


「ちょ!ちょっと何やってんの?

なんで、俺のベッドに潜り込んできてんの??」


寝ぼけ眼で、目をトロンとさせて、

マドンナが言うことには。



「あのね、私ね、誰かが添い寝してくれないと

よく眠れないの...」


「昨日は、テスト勉強を夜遅くまでしてて、

なかなか眠れなくて。実はね、

山吹くんが倒れたすぐあと、私も何故か倒れてしまったの」



「えええ!そんなことある?」


あくまで小声で驚いてみせた。


「そんなこと言ったって!俺がいるベッドに潜り込んでこないで!保健室の先生とかに見られたら、

ヤバイっしょ?それに、他のひとに見られたら、変な

噂立てられるよ」



「変な噂?」


「た、例えば、俺らつ、付き合ってる、とか?

学年一の陰キャ男と学年一の陽キャであるマドンナが

できてる、とか....!嫌でしょ?そんな噂立っちゃったらさぁ!」



「別にいいわよ。付き合ってるって噂が流れても」


「な...!何言ってんの!」


「あのね、取り敢えず、今、大体、16:00ちょっと過ぎた頃。

保健室の先生は、ついさっき、職員会議に行ってくるから大人しく寝てるよつに!って出て行ったわ」


「一時間は戻って来ないわよ。おそらくね」


「この状況、見られるとしたら、生徒よね」


「だ、だから、見られないうちに、となりのベッドで大人しく寝ててよ」



「嫌よ」


「なんで?」


「だって、山吹くんを、惚れさせるまで出てかないわよ」


「な...!」


「大体ね、今まで、私の隣席になって、惚れさせられなかった男はいないのよ!皆無なのよ!

それなのに!あなたときたら、ぜんっぜん、私に興味示さないじゃない!」


「顔赤くもならないじゃない!

あまりにも悔しいから、こーやって、頑張って

惚れさせよーとしてんのよ!!わかる?」


「え、えーと...」


「私、知ってんのよ!みんなは陰キャ男って、あなたのこと馬鹿にしてるけど、眼鏡外したら男前なこと!

それからね!この前の全統記述模試、全国一位だったってことも!!」



「普段は赤点ギリギリだけど、

本気を出せば、東大A判定って噂...!

本当だったのね!」


そう言いながら、彼女は、俺に馬乗りの体勢になり、俺のメガネを外しにかかった。



「や、やめろ...」


対抗するもむなしく。


俺のメガネは奪われて、何にも見えなくなった。


「ほーら、イケメンじゃない!!」


「取り敢えず、証拠の写メをスマホで撮っとくわ!」


カシャリ...!


その後。


気が付けば、彼女にキスされ、


数分後。



ふたりしてハグして睡眠をとる羽目になった。


やがて。


小一時間が経過した頃。


俺も彼女も体力が回復し、


保健室の先生が戻って来る前に、

保健室をあとにすることができたのでした。



この日の翌日。


前日、マドンナと一緒に手を繋いで帰っているところを

何人かの生徒に目撃された結果、




何故か陰キャとマドンナが付き合いだした、って噂が学校内を駆け巡ったのでした。



思い返せば、マドンナは俺と隣り合わせの席になってからというもの、やたらと制服のスカートを短くしたりしていた。


もう、椅子に座れば、

ショーツが見えるんじゃないかって、くらい

短くなってた。


だから、周りの男子はやたらと色めき立っていたし、

隣の席の俺を、やたらと羨ましがってた。


「いいなぁ、マドンナの隣でよ。

あんな可愛い顔を間近で、毎日拝めるなんて、

羨ましいぜ」


「そ、そーかな」


「そーだよ、ったく、お前は二次元の女の子が好きだもんな」


そう。俺は三次元より、二次元の女の子が好きだった。


中学生のとき。


俺は女子の嫌がらせに遭っていた。


バレンタインともなれば、小さな釘が何本もいれられた手作りチョコを「好きです、受け取ってください」と渡され、その

翌日に、「私があんたのこと好きとか、

絶対ないから!勘違いしないでよ!

釘入りチョコ、美味しかったかな??」とみんなの前で大笑いされたこともある。


女子の、罰ゲーム告白の相手として、俺は

必ずといっていいほど、名前が上がっていたんだ。


そんなトラウマからか、

俺は現実世界の女子が苦手だった。


だから、席替えでマドンナが、

俺の隣の席になったときも、

別段、気にせず、他の男子みたく、

わーわー、騒ぐこともしなかった。


それでも。マドンナは僕に対して、


「山吹くん、おはよう」


「山吹くん、また明日ね!」


以前よりも増して、そんな挨拶をしてくるようになってた。それも飛び切りの笑顔を添えて。


俺は、特段、顔を見てドキドキはしなかったけど。


マドンナはもしかしたら、

俺がいままで接してきた他の女子、つまり、

俺に平気で嫌がらせをしてきた女子とは

どこか違うんじゃないか、と思い始めていた

矢先、保健室でのベッド潜り込み事件が

勃発したわけで。


事件最中、メガネを取られる前、

いつもより、超間近で滅茶苦茶綺麗な顔を見せられて、その後、ディープキスまでされたら、

ほ、惚れないわけ、ないっつーの!

現実世界の女も、いいなって思ってしまった

わけだな。




俺と付き合い出してからマドンナのスカート丈が長くなった。


登下校中。


「なんか、長くなったよね。

ちょい前まではもうパンツが見えるか見えないかのギリギリのラインだったのに」


「そりゃあね、もう好きな男と付き合えているんだから、誘惑する必然性がなくなったってゆーか?」


「あ、でもね!いつ、襲われてもいいように!!シンジが興奮するように、派手な下着を意識してつけるようにしているよ?ねぇ、今見る?」


彼女はそう言って、

裾を右手の人差し指と親指で持ち上げようとしてる。


「や、やめろ...こんなとこで!道路傍で!!」


「あ、じゃあ、あの人気のない路地に入る?」


「いや、とにかく外ではやめるんだ!」


「ふん!じゃあさ、今はいてる私の下着、紅い紐パン、それとも、

白いTバックどーっちだ?」


「な...!?」


「当たったら、あそこの自販機でコーラ奢ってあげる!!外れたら、シンジの奢りね!」


「どっち!?」


「ひ、紐パン??」


「ぶーっ、残念、ハズレです」


「なんだよ、紐パンじゃないとか、エロ過ぎるっつーの!!」


「正解は....なんと、履いてない!でした!!」


「ガチでやめろ...!!」


「お腹に悪いぞっ!」


俺は顔面真っ赤にして、そう叫ぶのが精一杯だったのでした。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

無能だと思われた陰キャが実は東大A判定なことが隣席の美少女にバレた結果wwww 雲川はるさめ @yukibounokeitai

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ