体質的に身体の弱い主人公は、家族の反対を押して外に出る。「家にいること」その閉塞感から逃れるように――。なんとも言葉にしづらい主人公の感情を、そのまま文章で表したように感じました。家庭環境は問題なし、むしろかなり恵まれているからこそ、世間から課せられた「おうち時間」に違和感を覚えるのでしょうね。一家に心の平穏が訪れることを願ってやみません。