たったひとり部屋で過ごし続ける少年に、世話係のロボットが世界を投影する。彼が夢見るのはユートピア。ロボットが誘うのはディストピア。しっかりとした筆致で、淡々と描かれているからこそ光るテーマ。多くを知るロボットが、少年の憧憬をリアルへと繋げる――この構図が新鮮でした。「そと」だけでなく「うえ」でもあることが上手いなと思います。
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