前のエピソード――今年もKACの季節がやってきたァ！

　そうして、ついにKAC2021が始まりました。第一弾のお題は『おうち時間』。え……？　おうち時間？　これには困りました。いい話が思い浮かびません。

　多分おうち時間と言うのは、この自粛生活から導き出されたテーマなのでしょう。ですが、このテーマで思いつくと言えば日常モノのワンシーンくらいです。例えば、毎日忙しくしていて倒れてしまい、家で休む事でこう言う時間も大事だったんだな、みたいな話。私、そう言う展開しか思い浮かばないんですよ。ダメだ、これではテンプレ過ぎて面白くない……っ！

　どうせ正式に参加しないんだからつまらない話でもいいんですけど、だからってやっぱり物語には驚きと言うか起承転結が欲しいじゃないですか。読者の想像通りにしか進まない話に何の価値があるんだっ！　そう思うんですよね。起承はともかく、転がないとあかん。

　その転のある話、おうち時間をテーマにするとハードルむっちゃ高い。少なくとも、私にとっては苦手なテーマとなりました。むうう。これは挑戦しがいがあるぜぇ……。エ、エヘヘヘヘヘ……。

　さて、自分の中でのKACのお約束はトリさんです。トリが出てくる話を必ず１作品は書く。おうち時間で面白い話が思い浮かばないので、シチュエーションから話を作っていく事にしました。キャラを転がしていくといつの間にか話が出来上がっていると言うアレです。もう自分にはこれしかないっ！

　と言う訳で、まず最初に出来上がったのが魔法少女あいすでした。やっぱり自分、魔法少女が好きでございます。しかも最初は平和な世界から始まるタイプ。冒頭からボスが出てくるのって苦手なんですよ。小さな世界から始まって徐々に強い敵が出てきて、最後は世界を守る戦いにスケールアップするって言うのが好きなんですよね。

　って言うか、別に無理にそう言う展開にならなくてもいい。１話ではあいすとトリが出会ったくらいの話です。この作品の特徴はあいすの口の悪さ。ネタで書いたら受けたので、今後もそう言うテンプレが続く感じになります。楽しく書けたので良かったですね。

　魔法少女あいす　第1話　おうち時間を満喫するトリ

　https://kakuyomu.jp/works/16816452219019936314/episodes/16816452219020158518

　おうち時間２作目は、魔法を研究する博士の話。ここでもトリが出てきます。この話でのトリは博士の相棒的な立ち位置です。実験に失敗した博士が家で引きこもっていたら、大変な事態になったので引きこもっていられなくなったと言う展開。

　おうちじかんが役に立ったと言うオチでテーマを印象付けてみました。

　魔導博士の失敗

　https://kakuyomu.jp/works/16816452219019936314/episodes/16816452219029680915

　おうち時間３作目は、暗号を解くのが趣味の少年がおうち時間を利用して暗号を解いていくと言う話。ここでもトリが登場します。暗号を説いたら現世に召喚された設定です。暗号を解いた少年は世界を救うために更に厄介な暗号を解読する羽目になります。トリの頑張りと少年の努力で世界は元に戻るのかと言う展開ですね。

　トリがむっちゃ体を張る展開、自分でも気に入っています。

　おうち時間に暗号を解いたらやばい事になった

　https://kakuyomu.jp/works/16816452219019936314/episodes/16816452219031004693

　そんな感じで１回目で３作品書けたので、今後もひとつのお題で３作品書く流れになってしまったのでした。試練はこうして始まったのじゃよー。