勇者にやられた1面ボスのバイト生活。

コードD

第1話 1面のボスは魔法使い。

と、いうわけであなたは勇者にやられ、これからやることないので、魔王軍のためにアルバイトをしてもらいます。

ではまずはこの薬草を土に植えて育ててください。



「ちょっと待ちなさい!そこのスライム!勝手に説明はじめて進めないでくれる!私はこのゲームの1面のボスよボス!魔法使いのボスよ!」

「あなたみたいな下等生物と一緒にしないでくれる!」



はあー!

ゲームでは下等生物でもこのバイト先では俺が先輩ですー!

いつまでも過去の栄光にこだわっても、この仕事には何にも関係ありませんー!

勇者にやられたらこのゲームの世界ではお役御免なんですー!

やる気ないなら帰ってもいいですよー!

けど、どうやって生活しますかー?

再就職先ありますかー?

また魔王軍に戻りますかー?

あなたは弱いから1面のボスってことまだわからないですかー!



「ぐぬぬー!そこまで論破しなくても。ぐぬぬー!」


わかったらさっさと手伝ってください。

てかなんでフードで顔隠してるの?もしかして中二病?

さっさとこの作業着に着替えてください。


「なんて嫌みな先輩だ!スパルタかよ!スパルタ教育かよ!まじブラックだよ!ブラック企業だよ!」




「着替え終わりましたよー!先輩」


遅いぞー!元1面のボス魔法つか、、い、さ、ん?


「な、何ですか?」


え、まじ。ちょっと待て。めっちゃ可愛くない!?何で。フードで顔見えなかったから?メガネはずしたらめっちゃ美人だった的な!?


え、まじ。まじ。え、どうしよう。めっちゃ失礼なこといった。まじどうしよう。


俺とつきあ!!


「嫌です!!!」


え!?


「絶対に嫌です!」


もしかしてめっちゃ論破したから怒ってる。え、あー仕方なく、仕方なかったから。


「そうやって人に態度変える人。モテないですよ!」


ドーーン。ショック!


「早くさっさとバイト終わらせましょうよ」


そ、そうだね。

まずは薬草を土に植える前に畑を耕します。


「それなら土魔法で」


トゥルルルル。


「えい!」


おお、さすが魔法使いさん。


それでこの薬草を一列に土に植えます。

片寄ったり斜めにならないように気を付けてね。


「なんか田んぼみたいですね」


そんな感じで薬草並べてね。



そしてバイトが終わった。


「やっと終わったー!」


お疲れ様です。


「先輩。ひとつ聞いていいですか?」


何ですか?


「何であそこに勇者がいて薬草育ててるの?」


ああ、あれかね。このゲームのプレイヤーがゲームをしてないときは、勇者もバイトしないと生活できないからね。


「え、どういう事ですか?」


これは噂だけど勇者を操るもう一人の人がいてその人が本当の真の勇者何て言われてて。


けど、その真の勇者が最近ゲームを途中で進めなくてね。

モンスター討伐とか全然なくて稼ぎがないからバイトしてるってこの前聞いたよ。


「え!?勇者さんと仲良しなの!?」


仲良しっていうか、勇者さんも仕方なく勇者を演じてるからね。

普段は普通の人だよ。


けど、真の勇者に操られると戦闘が始まって全然違う人みたいになるけど。


しょせん、この世界は作り物。

勇者も大変だよ。


「なるほどねー」





この時はまだ、のちに元1面のボス。魔法使いさんと勇者の恋愛が始まるとはまだ誰も知らなかった。







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

勇者にやられた1面ボスのバイト生活。 コードD @ankimoponz

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ