第13話 サインポール
外へ出ると、すっかり空は暗くなっていた。夜の涼しい風が、私の無防備になった頭皮を撫でるように流れている。この時間になると、この辺りは真面目なサラリーマンでいっぱいになる。皆、真っすぐ家を目指して歩く。ある者は意気揚々と、ある者は何かに怯えながら。私もそろそろ家に帰らなくては。
歩き出そうとすると、あるものが目に入った。赤白青のクルクル回るやつだ。正式名称は知らない。相変わらずクルクル回ってら。赤白青で。無音で。
いつまでも、いつまでも、そうやって回り続けるのだろうか。
サインポール 源義史 @yoshifumi_minamoto
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