二冊目

目の内の中に残る眩しさが少しずつであるが抜けていく、少しずつであるがだんだんと目を開けれるようになってきた。


そこは名前も知らないが素人目にもわかるきれいな花々が咲き並んでいるのが目に見える、どうやら丘のようだ。


本当にXPみたいな光景ってあるんだなと感動を覚える。


自分はこういう景色に弱いようで何時間でも見つめられそうなほど色々な色のはなが咲き乱れている。


ボケっと花を見渡してこの景色の感想をクラスメイトに共感を求めることにした。


「きれいな景色だな、日本でも早々ありそうもない場所だよなこういう場所って・・・おいおい景色がきれいだからって無視はさすがにひどいんじゃ・・・あれ?いない?」


・・・そうだ、俺の上にだけ魔法陣みたいなのが浮かんできたんだっけ・・・度忘れしてた


そんなこと考えてると急に頭上から激痛が走る


痛みで頭を抱えてながら地面を見ていると一冊の本が落ちていた、禿げにならないか心配にならないか頭をさすりながら本を拾う、立派な装飾の本であるものの中には一切何も書かれておらず適当にページを見進めていくと急に文字が書かれたページが出てきた。


『気になることこの本に呟きなさい』


まるでこの本自体が問いかけてきたような感覚ではあった、その文字通り気になることをつぶやいた


「この本の詳細について教えてくれ」


そうすると開いているページに文字が次々と浮かび上がってきた


通称:賢者の遺産

この本自体がアカシックレコードにアクセス権を持つ。

持ち主は気になることをこの本に向けて呟くことで知りたい情報を得ることが出来る

尚、この本自体にはアカシックレコードの編集権限は持ち合わせてはいない、あくまで検索のみ


なお、この本の表紙についている魔石には亜空間へのつながりがありそこに腕を突っ込み好きなものを取り出すことが可能、指定がない場合はすべてを吐き出すことがある。容量制限は無し



なるほど、この本だけでもものすごい価値のあるものだと判断できる、あまり人前で出すのはよした方がよさそうだ。


おまけなのかな、四次元な袋は・・・まぁいいかとりあえず中に何か物が入っていないかだけ確認を使用



表紙に着いた石ころに手を触れると指が自然と中に入っていったこれだけでも驚きなのだがこの中に物を詰め込めれるのが信じられない、とりあえず武器になるようなものと考えながらまさぐると急に手の中に何かが握られた。


そのまま本の外に腕を抜くと手には刀がひと振り出てきた、鞘付きで。

服も探した、そしたら着物が出てきた、時代劇に出てきそうなものだったでも着方が分からない


すると着物自体が勝手に俺の体に装着された・・・学校の制服はリポップされた。


とりあえず制服は本の中にしまうことする、次にお金と念じながらまさぐると握りやすい袋が出てきた。


引っ張り出すとがま口の財布だった、言いたいことは多々あるがとりあえず中身を確認すると金、銀、銅とあと鉄でできた硬貨が無作為に入っているのが分かったこの世界の硬貨なのだろう


気になることはだいたいこんなものだろうとあとは地べたに座りながら本を読むことにしよう




ある程度気になることは調べることが出来た、本を閉じた。そのタイミングで後方から誰かに声をかけられた


第一異世界人発見の瞬間である


「あんたこんなところで何してんだ?・・・はぇそれ本ってやつだな、村長のところで見たことあるがそれよりも立派な感じだべな」


「そうだな、確かに俺は本を読んでた。暇つぶしにな・・・ところですまない私は旅をしている最中なのだが道に迷ってしまってな・・・大きな町の方角は知らないか?」


「この辺の大きな町って言ったらあそこしかねぇべなあ、ミロニアって町だなほれ太陽が昇ってくる方角あるだろ?そっちに進んでけばミロニアに着くべ・・・それで旅のもの、このまま進むつもりだべ?もうすぐ夜が更けちまうべ、どうだ?うちの村こねか?」


「いいのか?実は食料も水も尽きてしまってな、困っていたところだった」


「ほんまか?そんなことならはよ行くべ、ちゃんとついてくるんだべよ」


「すまない」


 村人Aの案内により村に着くことが出来た、ちなみに食料と飲み水が無かったのは本当だ準備悪いよ全く、ちなみに村人Aは剥げてた、全体的に。名前もテルテルだってネタじゃん








「さぁ旅のお方、何もない村ですがゆっくりしていってください」

 そうで迎えてくれたのは村人Aこと村長の奥さん


「ありがとうございます、いえこちらが急に押しかけてしまったのですから」


「いえいえ、そんなことは・・・ところで旅のお方、食事はすんでいらっしゃいますか?よろしければ今晩のあまりものがありますのでよければ旦那とともに食べていかれてはどうでしょう?」


「いいんですか?・・・ありがとうございます・・・実はもう二日も食べていないんです・・・助かりました」


俺がそういうと奥さんは背中を押し椅子に座らせ食事を出してもらい頂いた




「ありがとうございました、このご恩は忘れません・・・ところでこの村でお困りごとなどはありませんか?」


「いいんですよそんなことは、本当に余らせていただけなんですから」


「いえ、受けた恩はそのまま返せという家訓がある故、感謝の気持ちの意味を込めて何か手助けできることがあればと考えていますが」


「そういわれてもねぇ・・・」

と急に言われても困っていることなんてないと言いたげな奥さん、すると村長であるテルテルが急にある発言をする


「ここあたりはのどかで静かにゆっくり暮らせているべが最近狩りに出かけているものから動物が食われたりしとると報告を受けてな、んで魔物も出るって話だべ・・・もしおめぇさんが腕の立つお人なら魔物の出る理由、探してきてくれねぇか?」


なるほど、魔物かゴブリンだといいな・・・でも急に魔物とか言われてもなぁ・・・でも腕の立つお方ならって言ってくれてるしなぁ・・・そもそも一人旅してる時点でそこそこ腕の立つ人間だって思われてそうだしなぁ・・・しょうがない引き受けよう


「分かった、では明日の早朝から調べてきますね何かあってからでは遅いので」


「すまねぇな旅のお方・・・名前教えてもらってもいいか?」


「シューヤだ、よろしくな村長さん」



その日は明日に備え早く寝ることにする、明日はもしかしたら初めての戦闘になるのかもしれない、気を引き締めていこう



早朝、日が昇る前に目が覚めた。



どうやら村長宅の皆は起きていない様子だったので起こさないように静かに外へと出た



日の出、だいたい時間にして五時前後だろうか日が出てきたのが確認できたので魔物が出たという方向へと足を踏み出した。



もりのなかを歩いているとふと風に乗って腐臭のような匂いが漂ってきた、これは臭い。

匂いがしてきた方向へと足を進めるとウサギのはらわたが食われた状態で発見できた、周りには小さい骨も落ちておりよく探すと掘り返した後のような場所もあり、そこから引きずり出され食われたのだろう、少なからずこの現状にした奴らはウサギの巣を掘り返すことが出来る程度には知能があるということ、これは危険かもしれない


よく見ると血が道になっているのが分かった、それを目印に辺りに目を配りながら血の跡を追った





「これは俺だけじゃまずいかもしれない」


俺が目にした物はゴブリンが群れで集団生活をしている光景だった


しかも割かしあの村に近い、何度も言うが村が結構まずいかもしれない。


俺はゴブリンに気づかれないように抜き足で村へと帰った。

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本と図鑑と時々チート ありすの鏡 @Lightmirorr-Wotagei

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