ボードゲームが大好きな角くんと、ゲーム世界に入り込んでしまうという、特殊な体質をもつ大須さん。ふたりが所属するボドゲ部の活動記録です。彼らがゲームの世界に入り込み、ひたすら遊んで、遊んで、遊びまくります!
実在するボドゲを扱っており、一つのゲームが5〜7話程度で章立てされているので気軽に読み始められます。気になるゲームから読んでみてもOK。実際私は前半のいくつかのゲームは実はまだ読めていません!(酷い)
新ゲームが始まったタイミングで、作者さまがtwitterにて写真で作中のゲーム展開を紹介されているので、合わせて見るととてもわかりやすくて楽しいですよ。
ゲーム嫌いだった大須さんが楽しく遊べるようになるまでの気持ちの変化や成長も見どころのひとつ。新たなゲームで遊びつつ、これまでの心情の移り変わりが最新章にも自然に練り込まれているので、途中からでも全く違和感なく読めてしまいます。作者さんのこの手腕は本当に見事。
なので途中からでも全然大丈夫です。大事なことなので2回言いますね。心配せずにどこからでもレッツゴーですよ!!
そしてもう一つものすごく大事な要素。これは恋愛小説でもあるのです。恋になりそうでなかなかならない。両片想いとすら呼んでいいのかよくわからない。でも読めば明らかに恋愛小説なんです。なんなのでしょう、この甘酸っぱさ。くうっ、たまらない、どうしてくれようか!そんなふたりが培っていく関係性の変化に大注目です。
ゲームで楽しく遊んだ気分&甘酸っぱさMAXな恋愛も楽しめちゃう、一粒で2度おいしい超お得な作品。おすすめです!
全部読み終わってからレビューを書こうと思ってましたが、限界なのでもう書きます。
何が限界かって? この二人のもだもだ感への私の尊み閾値がだよ!
ヒロインの特殊体質、それはボードゲームの世界に入り込んでしまうこと。
幻想的なボードゲームなら幻想的な世界へ、海外旅行がテーマのボードゲームなら海外の街へ。
ゲーム世界へフルダイブして、世界観に包まれながらゲームを実体験していきます。
ゲーム紹介系作品の中でも、このゲームの世界に入り込むという設定が、素敵な雰囲気作りをするとともにゲームへの没入感を深め、自分も遊んでみたいと思わせてくれます。
そして何より、女の子と男の子の絶妙な距離感! もだもだ感!
作者紹介文では(恋愛要素をほんのりと添えて)とありますが、そんなパセリみたいなもんじゃないですよなんならこっちがメインディッシュですよ!
例えるならおいしいステーキ屋さんに入って「お肉の味を引き立てるおいしいワインです」って注がれたワインがしれっとロマネ・コンティだったレベルですよ!
※空何は下戸です
とっても素敵で、わくわくして、もだもださせてくれるお話です。
みなさんも是非、この世界を堪能してみてほしいです。
雰囲気があります。
ボドゲのことはほとんど知りませんが、何となく読んでいるうちに、いつの間にか登場人物たちと一緒にボドゲの世界へ入り込んでしまいました。
文章が堅実で安定していて、ストレスなく読み進めることができました。
ちょっとずつと思っていたのに、途中やめができなくてついつい先へ進んでしまいます。
「インスト(説明)」の時点でよくわからなくても、プレイの進展を読むとよくわかる…わかるというか、「こういうゲームなんだな」という要点がすんなり入ってきます。
いろいろなタイプのボドゲが出てくるのも、それによってヒロインの動機が変わるところもいいですね。
ふたりの関係性については、あまり波風立てずに穏やかなまま進んでほしいと思いつつ、この先変化がなかったらなかったで退屈に感じるのかな、とも。わがままです。すみません。
なんにせよ、続きを楽しみにしています。
ボドゲを遊ぶと、その世界の中に転移してしまう女の子、大須瑠々ちゃん。そして、ボドゲ通の男の子、角八降くんの二人が主人公の物語。ボードゲームの中の世界を直接味わえるなんて羨ましいかぎりの能力ですが、大須ちゃん本人はホラーなゲームを怖がっていたり、いろいろ不安もあるみたい。そこを、角くんが優しくフォローしながらボドゲの世界を案内する、というのが本作の流れ。
パリの街の夜景を愉しむ「パリ─光の都─」。氷に穴を空けて釣りをする子供向けの「カヤナック」。やさしい雰囲気のゲームを、ふたり協力しながら遊んでいく、ふわっとした雰囲気が楽しい作品。これからどんなゲームに挑戦していくのか、そこも楽しみな一作です。