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誰も気に留めない

まるで道の小石のような

そういう言葉を

僕はずっと書いていた


その殆どは「なんで書いてるんだ」って言う

諦めや挫折や恨みや悲しみで

こんなことやったってって思い続けた

だから僕は文字を書くことをやめた


だってそれに意味を感じなくなったから

唯一の逃げ場だと思ってたものに裏切られたんだ

そう思ったらやるせなくなって

何もかもが嫌になった


そういう僕を誰もが叱った

「なんでじゃあ創作やってるの?」

「好きじゃないならやめれば?」

本当そうだよなあ


そうしてそれから数年後

擦り切れた僕の傍にはもう誰もいなかった

これ以上誰かとの別れに泣きたくなかった

だからもう一切をやめてやろうと思ってた


そう思っていた矢先に見つけちゃったんだよ

瓦礫の下の古ぼけた緑のファイルを

今と同じように孤独を拗らせて

それでも足掻こうとしていた物語を


別にもうやんなくたって良かった

どうせ読まれも評価されないし

そういうのに時間を割くのも勿体ない

だけどどこかで諦め切れない僕がいた


だからせめて弔ってやろうと思ったんだ

誰に読まれなくたって良い

評価なんてされなくたって良い

ただ報われなかったあの日を弔う為に


これらは誰もが嗤うような話だ

それならそれで良い

どうせそういう奴に向けて書いた話じゃない

だからそれで良いんだ


いつかの僕への罪滅ぼしだ

きっと彼は望んじゃないけど

もうあの日々には戻れないから

それならせめて元あった場所に戻さなきゃ


それが僕の今の使命だから



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ただ一つの日々として @seikagezora

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