第2話 ヴォルデモートじゃないんだ・・・

「ちょっと!?なんで閉めるの!?開けてよ!他人じゃないでしょ!?」

他人じゃないから閉めるんだろうが!!

なんであいつがここに!?ええい、そんなことはどうでもいい、このまま放置一択・・・

「あら、騒がしいと思ったら可愛らしいお嬢さんね。どうしたのかしら?」

「あっすみません、騒がしくして。

このアパートの大家さんでいらっしゃいますか?」

「ええ、そうよ。この部屋は・・・ああ、今日入居予定だった柳くんね?お知り合い?」

「はい、実は・・・ある日突然捨てられ・・・」

「待てーい!!!!あっ大家さんこれはどうも、今日入居しました柳です。すみません十分な挨拶もできなくて。この子、僕の姪っ子なんですけどすごい懐かれてたので引っ越した僕を追いかけて来たみたいですね、はっはっはっは」

早口でまくしたてる。どうだ、この高校の時に友達作りのために鍛えたトークスキル!結局できなかったけどな!!

「へ、へぇそうなの。あまりすげない態度取らないようにね」

納得してくれたようだ。引き気味ではあるが。

「私姪っ子なんかじゃ・・・モガモガ」

黙らっしゃい!!ややこしくなるでしょうが!!慌てて手で口を塞ぐ。

「よおーし、千紗。寒い中ご苦労さん!中に入って暖でもとれよ!!な!?な!?」

半ばむりやり押し込む。

「それじゃ、僕たちはこれで。今度また挨拶しにいきますんで!!」

「は、はあ。あんまりうるさくしないようにね?」

▼オオヤの群れは逃げ出した。

KPが3下がった。

KPとは近所付き合いポイントの略である。決して乾杯の略ではない。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「はあ、はあ、、、俺のトークスキルが無ければ通報もんだったな・・・」

「友達の一人もできなかったトークスキル(笑)だけどね」

黙れ、諸悪の根源め。

「黙れ、諸悪の根源め」

おっと思ったことがつい口から。

「随分な言い草ね。昔は金曜ロードショーでハリーポッターだった時にスネイプ先生が怖くて『千紗ちゃん、一緒にお風呂入って・・・?』ってちょー可愛い顔で言ってきたのに」

「長い上に恥ずかしい話をやめろ!!

ハリーポッター知らない人はつまらんだろ!」

「?この部屋にはあんたと私しかいないじゃない」

「ああ、そうだな!!今回ばっかりはお前が正しいよ!!!」

「隼人、うるさい」

誰のせいだと思ってんだこの女ァ!!

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元カノ・リベンジ @comiccccccccccccc

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