聡明に春
行木 果実
聡明
「君はなんて聡明な人なんだ」「お宅の娘さん聡明でいいわね」昔から言われてきた言葉だ。聞き飽きた。つまらない。自分はそんなんじゃない。
気分が悪くなる。
そんなうたた寝の現の夢から覚めたのは高校2年の4月の終わり。
クラス替えをし落ち着いてきた頃だ。
そこではみんなが私を聡明と言い距離感近づけて自分のステータスにしようとする非常につまらない生活が待っていた。
そこで私は常に眠りまた夢の中へと逃避行するのだ。
だが、その夢でも皆が聡明と言い私を呪う。
何時しか夢と現実の境がわからなくなり学校にも行かなくなった。ネットを見ては非日常なことが起き、小説を読んでは現実よりもつまらない。
そう、心を閉ざして私はまた眠りにつく。
聡明に春 行木 果実 @kanimeshi
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