第13話 賢者の居場所
「はい、到着!」
俺達は彩が卒業生であり、今は蓮が通っている学校に来た。
「ここが私の母校、イルズ学院よ!」
「ここがイルズ学院....広すぎないか?」
イルズ学院の広さは俺の予想を遥かに超えてきた。
王都ガイル城の半分くらいはあるぞ...これ
「ミントは小さくなって隠れておいてくれ」
「大丈夫!羽を隠しておけば精霊ってバレないの!」
なるほど...羽さえ隠せば精霊とは思われないか...
「じゃあ入ろっか!」
彩は大きな門を開ける。
「ていうか、急に入って大丈夫なのか? 彩はまだしも俺たちまで」
「大丈夫よ! ここは冒険者バッチさえあればいつでも誰でも入っていいの! ミントちゃんも冒険者バッチ持ってるもんね!」
「うん! ミントも冒険者!」
「まず学院長の所に挨拶に行きましょう。学院長は良い人だから緊張しなくていいよ! 」
彩に連れられて俺達は学院長室に来た。
「お久しぶりです、学院長。卒業生の彩です。」
「おぉ〜! 彩か、よく覚えてるぞ! なんせ、歴代で1番剣術が凄いんじゃからな!」
彩が歴代で1番!? 彩凄すぎないか...俺は唖然としていた。
「そっちの人達は? 」
「私のパーティの人です! こっちが優斗でこっちがミントです。」
「ほほぉ...時の支配者を使う者と精霊か...」
「ど、どうして分かったんですか!?」
俺とミントは何も言っていなかったのに学院長にはあっさりバレてしまった。
「それはわしのユニークスキル 鑑定眼 を使ったからじゃ鑑定眼は対象の種族とステータス、スキル、ユニークスキルを見ることが出来るんじゃ!」
なるほど...だから学院長は分かったのか。
「それで彩、どうして学院に来たんじゃ? 」
「実は賢者に関する情報を探しに来たんです!」
「賢者か...」
学院長は少し考えて言う。
「結論から言うと賢者を探すのはとても大変じゃ。 鑑定眼でも見ることが出来なくて、普段は魔法を使わないんじゃ。唯一の特徴は時の支配者が効かないと言うことじゃ」
「時の支配者が効かない!? そんな、まさか...」
俺は驚いて言葉を詰まらせた。
「ただ、探し方が無いわけじゃない。 そうじゃろ? ミント殿」
「確かにそうだね。」
「どういうことだ? ミント」
ミントは俺達の方を向き言った。
「精霊にはね、賢者を見分けることが出来るの。 正確に言うなら魔法を使った時、オーラを感じるの」
「そういう事か...でも皆に魔法を使ってもらうなんて、どこにいるかも分からないのに」
「分からない訳では無いぞ。 これを使うんじゃ」
学院長は大きめの丸いを取り出す。
「これは?」
「賢者の石じゃ。これを使えば賢者がどこにいるかがわかるんじゃ」
「じゃあ早速使いましょうよ!」
「そうもいかないんじゃ...」
学院長がゆっくりと話す。
「賢者の石を使うには専用の呪文を唱える必要があるんじゃ...」
「それは分からないんですか?」
「これを見てほしい」
学院長が古い本を開いて見せてくれた。
「このページに書かれているのが呪文のようなんじゃが読むことが出来なくての」
「これ、僕読めますよ? 」
「ほんとかの!? 時の支配者を使う者には読むことが出来るのか...」
そこに書かれていたのは神話の本に出てくる文字と同じだった。
「早速使いますね。 賢者の石よ、汝の問に答えよ。賢者の居場所を示せ!」
賢者の石が光り始める。そして地図が映し出された。
「こ、これは...この学院内にいる!?」
『時の支配者』〜役立たずと呼ばれた俺が神話に記された最強のユニークスキルを手にする〜 ゆきや @yukiya_0620
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。『時の支配者』〜役立たずと呼ばれた俺が神話に記された最強のユニークスキルを手にする〜の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます