第12話 一時帰宅

次の日の朝、俺達は神父に言われたとうり賢者を探しに行くために王都ガイル城から旅立つ所だった。


「さて、賢者を探すと行っても一体どこに行ったらいいんだ?」

「そうねー、1度町に戻ってみない? 私、お母さんに転職したことを伝えたいわ!」

「そうだな、1度町に戻るとしよう!」

長旅に出ると言って出ていったが2ヶ月ほどで帰るのは何か恥ずかしいが、顔を出すとするか。


「じゃあ行くね! リタウン!」


俺達は故郷、レイカ町に戻ってきた。

「ただいま〜!」

勢いよくドアを開ける。

「あ、優斗! 久しぶりね〜。ちょっと男の子らしくなったんじゃない? 精霊さんもいらっしゃい!」

「そうかな? あれ、蓮は?」

辺りを見渡しても蓮の姿はなかった。

「蓮はね、学校に行ってるのよ。剣士になるための学校らしいわ」

蓮が学校に...最初から剣士なら冒険も楽になるか。

「他にも魔法使いとか格闘家とか色々あるらしいけど、蓮は剣が良いっていって剣士のコースに行ってるのよ」

魔法使いのコースもあるのか...そこで賢者について聞いてみるのもありかもな。


「ありがとう、お母さん。その学校ってどこにあるんだ? 」

「えっと〜、ここから北に30分ぐらい歩いた所にあるわ。蓮も優斗に会いたがってたから寄って行ってあげたら喜ぶと思うよ」


「町とかじゃなくて学校だけがあるのか。とりあえず次はそこに行くとするよ!」

「行ってらっしゃい! また顔出しに来てね!」

「行ってきます!」


俺達はまだ時間に余裕があったので町中を歩いてから集合場所に行った。


「優斗〜! もう来てたんだね! お母さんに剣聖になったこと話したら喜んでくれたよ! 良かった〜。」

「それは良かったな! 彩、次に行くところを決めたんだ。」

「どこに行くの?」

「蓮が行っている学校に行く。魔法使いコースがあるらしくて、そこにいる人に聞けば賢者に関することがなにか聞けるかもしれない。」

「なるほど...学校なら今すぐ行けるよ! 私、そこの学校通ってたから!」

彩は卒業生の様だ。リタウンですぐに言って賢者について聞くことが出来る。


「その前にご飯食べよー。 ミントお腹空いたぁ」

ミントはお腹を抑えて言う。


「そうだな...そうだ! 家に来ないか? お母さんも喜ぶと思うよ」

「優斗の家なんて何年ぶりかしら。行きましょう!」

「よし、決まりだな!」


「ただいま〜」

「あら、優斗学校に行くんじゃなかったの? 彩ちゃんじゃない!久しぶりね〜」

キッチンからお母さんの声が聞こえた。

「昼ごはんを食べてから行くことにしたんだ。お母さん、昼ごはんをお願いしてもいいかな?」

「もちろんよ! 彩ちゃんも居るしお母さん張り切っちゃうぞ〜!」


数分待つとお母さんが昼ごはんを持ってきてくれた。

「どうぞ、召し上がって!」

「いただきます!」

俺達はお母さんの作ってくれた昼ごはんを食べる。


「ほんと優斗のお母さんの作るご飯は美味しいよね! 」

「ほんと? 嬉しいわ」

そんな会話をしながらご飯を食べ終えた。


「ごちそうさまでした!」

「片付け手伝いますよ!」

彩が袖をまくって言う。


「いいのよ! あなた達は早く学校に行ってきなさい、時間は有限なんだからね?」

俺達はお母さんに背中を押されて玄関に連れられた。


「ほんとにいいんですか? ご馳走になって何も手伝わなくて...」

「いいのよ! 久しぶりに可愛い彩ちゃんに会えただけで良いの!」

「か、可愛いだなんてそんな! じゃあお言葉に甘えて」

彩は照れている。


「はい! 行ってらっしゃい!」

「行ってきます!」


「ほんと優斗のお母さんは良い人だね〜」

ミントがこっちを見て言う。


「そうだろ? ちょっとお人好し過ぎるけどな」

俺はミントにそう言う。


「さて、学校に行きましょうか! 2人とも私に掴まって!」

「はい!」

俺達は彩の腕を掴む。


「じゃあ行くよ! リタウン!」

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