流星群

プラナリア

「一緒に流星群を見よう」と彼は言った。

 灯りを消す。


 静寂。


 初めてなのに懐かしい部屋。私達を包む毛布は彼の匂い。


 「流れ星」


 囁きに雲間の煌めきを探す。


 無防備な頸筋に。

 柔かな唇、肌を焼く甘い痛み。 

 永遠の一瞬。

 

 星は見えなかった。


 星は私に降った。

 無数の、煌めく彼の流星群。

 

 

 

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流星群 プラナリア @planaria

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