離れて気付く事
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離れて気付く事
私は今、ずっと憧れていたニューヨークにいる。
海外支社がある今の会社に就職し、念願だったニューヨーク支社へと赴任してきた。
最初は希望と期待感にワクワクしていたが、現実はそう甘くはなかった。
英語が得意な方だと自負していたけれど、実際は英語にもなまりが色々あって、言葉の壁に苦戦していた。
そんなある日の事、ルームシェアをしている部屋に段ボールが届いた。日本に住む母親からだった。
早速中を見てみると、私が大好きなお菓子やご当地のカップラーメン、お茶漬けの素、パックのご飯、調味料まで様々。その中には手紙も入っていた。
手紙の内容はこうだった。
【元気にしてますか?ちゃんとご飯は食べていますか?無理しないで、つらくなったらいつでも帰っておいで。】と。
とても短い文章だったけど、今の私にはとても刺さる言葉だった。
ニューヨークに来てからは心配させないようにと連絡を全く取っていなかったけど、無性に母親の声が聞きたくなった。
「えっと今は23時だから、向こうはちょうどお昼頃ね」
〈日本の実家に電話〉
「もしもし、お母さん?久しぶり。元気してた?うん、私も元気。…うん、今日荷物届いたよ。さすがお母さんだね。私が食べたい物いっぱい入ってたよ、ありがとう」
離れて気付く事 樹(いつき)@作品使用時の作者名明記必須 @ituki505
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