第21話

カウンセラーでは無いが必要な観念や捉え方であれば教える。音楽劇場に行くことや人と街には寄り添わないこと、それから母をよく見つめること。僕らの母が殺人を犯すのは彼らの主義に生かされたからに過ぎない。洗脳された役者ってこと。台詞をまともに相手にしない人であれば R.D.レイン という精神科医の書いた「結ぼれ」が最適。芸術と映画に投影しながら部屋にショパンを流して目を覚ましておく。夢中になることがあってもそれは彼らの悪夢を快適な現実なのだと思い込まなければ命はないと知っているから。それなら話は早い。母を心理療法へ。音楽療法と箱庭療法、曝露療法が必ず必要に。それが無ければ初めから人間は薬物依存患者としての生涯を演じるだけの終わりゆく儚さを歌い上げるだけ。絶海の孤島から月へと目掛けてね。フクロウの羽毛に本当は生存するための「主義猫」が彼らの孤島文化によって数十年間も眠らされている。それでは目の前の相手に殺されるだけなのだと絶望するしかない。モン・サン・ミシェルのような孤島修道施設でも在るのならまともに暮らせる。街には拷問施設しか見当たらない。そこを現実とするのならこの世はダンテ。ゲーテが遠くから気の毒に捉えた。夢で終わる彼らの絶望の深淵で始めた人形劇殺人受容版。その遊びに価値は無い。改変してほしい。彼らの台詞に落とされたアルコールではなく、美術館と図書館と博物館と音楽劇場と動物園と収容施設と裁判所と精神病院と学校塾水泳教室、野球場スキー場キャンプ場をこの世の現実を知るための唯一のフィールドとして。続きはドゥルーズ、ラカン、のポスト構造主義と指揮者や錬金術師の物語に見つけて。理由無く始まり終わりまで矛盾する。この世は明晰夢として捉えてくれたら。少しはまともに終わらせていけるはずさ。cv: 上条くん


🎷: https://youtu.be/YTkHm4xhbGw

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

椎木サラはオフィーリアにはならない筈。 ohne Warum| @mir_ewig

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る