32冊目 『横濱エトランゼ』

 皆さま、こんにちは。

 あさぎ図書館 館長の、浅葱あさぎ ひな です。


 この、あさぎ図書館 ☆異世界分館☆ では、館長であるわたしが、読み終えておもしろかった『本』を、皆さまにご紹介させていただこうかと思っております。

 ここ『カクヨム』ではない世界の物語たちを集めた……なので、異世界分館です。よろしければおつきあいください。


 久しぶりの更新です。午後のひと時に、素敵な1冊を……。




    『横濱エトランゼ』

       著者名 大崎梢   装丁 石川絢士(the GARDEN)

           講談社


 この物語は……、

    文芸寄 ★★★★★♢・・・・・ ラノベ寄

 ジャンルは……、『ミステリー』です。




★★あらすじ、感想などなど★★


 あらすじ……

 高校3年生の千紗ちさは、横浜のタウン誌「ハマペコ」編集部でアルバイト中。

 初恋の相手、善正よしまさと働きたかったからだ。

 用事で元町もとまちの洋装店へ行った千紗は、そこのマダムが以前あった元町百段もとまちひゃくだんをよく利用していたと聞く。けれども善正によると元町百段は、マダムが生まれる前に崩壊したという。マダムは幻を見ていた? それともわざと嘘をついた?

 「元町ロンリネス」「山手やまてラビリンス」など珠玉の連作短編集。



 感想などなど……

 公式のあらすじにもあるとおり、サブタイトルには、皆さまがご存知だろう地名が使われています。

 地元、横浜界隈にお住まいの読者さまは、「そうそう……」と。もう少し半径を広げてみると、「ここなら知ってる!」となるかもしれません。

 そういう、身近なところで起きた、小さな不思議がミステリーとして取り上げられています。  

 知っているところが舞台になっていると、楽しく読めて、読書も捗るのではないでしょうか……?


 どのお話も、「昔はそこにあったのに……」との歴史が綴られています。

 しかし、主人公の高校生、千紗は、写真とかでしか知らないのです。地元のタウン誌編集部でアルバイトをしているといっても、その目的は初恋の相手と一緒の場所にいたかった……だけですし。

 でも、その相手が、意外なほどに、地元(彼らが住むのは同じ市内ではあるが、近くはない)の歴史とか成り立ちを知っているのです。それが、謎の解明にひと役買っていて……。

 あ、未読の方の楽しみを奪ってはいけませんので、これくらいで……。


 さて、本当に久しぶりの、32冊目は、ちょっと青春を添えた『ミステリー』です。

 全5作からなる、この物語。初版はおよそ6年前。初出はさらに前年の『メフィスト』とのこと。ちょっと前の作品ですが、楽しく読むことができました。

 ここで扱われてるのは、殺伐としたモノではなく、場所や時間が絡み、記憶や歴史が織りなすミステリー。どのお話も、謎の解明後はほのぼのすることだと思います。

 こういう、日常の些細な出来事がミステリーになる……って、おもしろいと思いませんか?



 今回も、これ、読んだよ〜 とか、これ、おもしろいよね〜 とか、皆さまとお話できると楽しいかな? なんて思ってたりします。

 なので、コメントなど残していただけると嬉しいです。

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あさぎ図書館 ☆異世界分館☆ 浅葱 ひな @asagihina

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