Side:Mana

 令和3年2月14日。

 さっき、咲良からメールが来た。




 『加藤誠也くんとお付き合いする事になりました。』




 多分、一番仲良くしている私に一番最初に伝えたくてメールして来たんだろう。

 実際に私も、学校の友達の中で咲良が一番仲が良いと思っているし、現に色んな相談事もしたりされたりの間柄だ。

 咲良は頭がいいから、一緒に考えてくれつつ、私にとって一番納得出来るアドバイスをくれたりもする。

 仲が良い以上に、信頼出来る友達でもある。


 その友達が、大好きな人と付き合う事になった。

 少しお節介焼いたところもあったかもしれないけど、咲良が喜んでいるなら結果オーライだと思うし、加藤君も…


 『水原さんにお願いされなくても、そのうち告白するつもりだった。』

 『勇気が出なくて告白出来なかったけど、水原さんが背中を押してくれたから頑張れる気がする。』


 って言ってたから心配はしてなかった。

 寧ろ、何故今まで告白していなかったのかが不思議なくらい加藤君の想いは真っ直ぐだったから安心もしていた。

 二人が幼馴染なのは咲良から聞いていたし、咲良が加藤君の事をずっと好きなのを知っていたのもあるから、どちらかが勇気を出して言葉にすれば、確定路線である事には間違いないから…。












 でも…












 咲良のメールを見てから…








 どうして涙が止まらないんだろう…








 笑顔で咲良を祝福してあげないといけないのに…








 どうしてこんなに胸が痛いのかな…








 教えて…












 加藤君…

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幼馴染の思うところ 月之影心 @tsuki_kage_32

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