三口目:ピエール マルコリーニのチョコレートカレー

 先日、銀座のピエール マルコリーニ本店を訪ねた。お目当は、本店のカフェ限定の『マルコリーニ カレー』だ。こちらのカレーはサラダ、アイスクリーム、コーヒーのセットだが、コーヒーはプラス料金で紅茶に変更も可能だったので、コーヒーが苦手な花色は紅茶をーー、カカオティーを選択した。


 ベルギー生まれの高級チョコレートショップ『ピエール マルコリーニ』の、初の食事メニューであるマルコリーニ カレー。公式ホームページには特に記載は見られなかったが、一日20食限定とのことらしい。



 前菜のサラダは、角切りトマトの上にみじん切りの玉ねぎが乗っているシンプルなものであったが、玉ねぎの爽やかで甘い香りがまず鼻をくすぐった。そして、この玉ねぎは香り同様とても甘く、ひんやりとしたトマトとの組み合わせも抜群で、さっぱりとしていて美味であった。


 で、メインディッシュのカレーだが、まず香りがチョコレートだ。テーブルに運ばれて来た途端、高カカオチョコレートの香りが鼻を刺激した。驚きだ。

  その上、目に見える具材は大きな塊の牛肉のみで、それに、とろとろにルウの中に溶け込んだ玉ねぎと、これまたシンプルなものだ。だが、この牛肉はよく煮込まれているのだろう、ほろほろで。スプーンで突くと、簡単に崩れてしまうほどだ。とても柔らかく、口の中で優しく溶けていった。

 ルウは、カカオの香りと濃い茶色といった見た目通り、玉ねぎの甘さに加え、チョコレートの苦味が口の中へと広がった。だが、後からすっきりとした辛味もやって来て面白い。

 玉ねぎの甘味とチョコレートの苦味、それからスパイスの辛味が複雑に組み合わさって奥行きが深く、こんな濃厚でコクのあるカレーは初めて口にした。まさにここ、ピエール マルコリーニでしか味わえない一品だ。


 食後にはアイスクリームと、それからカカオティーが運ばれて来る。

 アイスクリームはチョコレート味で、軽やかな食感で濃厚だ。

 カカオティーは、ローストしたカカオ豆の皮を使って抽出したお茶のことだそうで。初めて口にしたが、ほんのりと甘い香りがしたものの、すっきりとしていて変な癖もなく飲みやすい。ミルクや砂糖も付けられ、ミルクを加えてミルクティーとしても飲んだが、ミルクの甘みと相まって、ストレートも美味であったが個人的にはこちらの方が好みであった。



 正直、カレーで¥3000はお高いな……と思っていたが、よくよく考えれば、アイスに飲み物も付くのだ、決して高くはない。何よりここでしか味わえない一皿だ。


 他にもパフェにワッフル、チョコレート ガトーなど、気になるメニューがたくさんある。また訪れたい限りである。

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花色木綿のお菓子な日々。 花色 木綿 @hanairo-momen

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