#7 大先生のやる事ァ違うねぇ!
「何だいこれァ!」
俺ァ、自分の目を疑ったねぇ。行方知れずの
うちのバカ息子が写されてるンだからなぁ。
クリスも、泣きそうな顔してやがる。
「驚いたかね?ブロゾン君。
これが、君の行動の結果だよ。」
「どういう事だ、そりゃあ?」
「ふぅむ、やはり思い出さないか…」
なんだか訳の分かんねぇことを言ってやがる。
ったくイライラさせる野郎だぜ…
「まぁ良いさ、君がいつまでそういう態度
をとっていられるか、試してみようじゃないか?…」
やつのその言葉を合図に、
アーサーは1枚の紙を俺達に出しやがった。
そいつをよく見ると、どっかの地図だった。
「こちらに、息子さんはいらっしゃいます。」
ここに行け、ってことらしい。
「アーサーさん、と仰いましたわね?
そこに息子は、いるんですの?」
アーサーの野郎ァ、クリスの質問にゃ
答えねぇでもって、ただ、座ってニヤニヤ
してやがった。
んで、言われるままにアーサーの車で、
ヤツの、あのジョー・ブルのいる場所まで、
俺とカミさん、 リンダと、リンダの母ちゃんとで
向かった。
山ん中ずーっと進んでって、
でっけぇ屋敷に着いた。
アーサーが、中にいるアイツに
連絡したんだろうなぁ、
これまたでっけぇ扉が
開いて、俺達ァ、中に入った。
「やぁ、御足労おかけして申し訳なかったね。仕事が立て込んでいてね…」
「そうかよ。」
アーサーの野郎が、何故かあいつの執事
みてぇに、俺らをテーブルに案内した。
「で、俺らをここへ呼んだワケはなんでぇ。」
呑気に色んな料理が運ばれてくるが、
口をつける気にもなりゃしねぇ。
「俺らも暇じゃねぇんだ。さっさとジェイクを返しやがれ。」
「『まぁそう慌てなさんな。』
…似てるだろ?」
俺の真似か?ありゃあ。
「くだらん物真似を聞きにこんな山奥まで
来たんじゃねぇんだよ!」
俺の大声に、リンダもビクついた。
「すまない。つい君に再び会えた事に興奮
してしまってね。」
いちいちいけすかねぇ野郎だぜ。
…?
「『再び』ってのァどういう事でぇ。」
奴は、深いため息をついて、
こう言いやがった。
「やれやれ、まだ思い出せんのかね?
それとも、思い出したくないのか…」
「どういう事ですの?先生。」
クリスの問いに、奴ァ、やっとこさ答えやが
った。
Soulcode(下) マシロカネミツ @Pomtaouji
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。Soulcode(下)の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます