日記

@kurononovel

部屋が片付けられない

部屋を片付けるのは難しい。

別に散らかっている状態が認識できないわけでも看過できてしまうわけでもない。

カオスに囚われている、というのが一番しっくりくるかもしれない。

一つずつ片付ければいい話。実際手をつけ始めるとあっさり終わってしまう。

でもその第一歩が重い。

散らかっていることだけに感覚を占拠されて、どこから手をつけたらいいのかわからない。本当に思考回路が停止してしまう。何もできずに放心してしまう。

するとたちまち、しみるような感覚が胸に沸いていくる。かっこつけていえば、堕落ってこんな感じなんだろうな、って思う。

夕暮れの紫とオレンジが混ざったなんともいえない色合いのひかりが窓から差しているとなおのこと。


自分の部屋をまるでクモの巣のようだと思っている。自分だけが快適に過ごせる場所であると同時に自分がそこから出ていくのを阻む場所。自由に動けるのにずっとそこに腰を据えてなければならない。本当に囚われるのは外敵ではないのかもしれない。

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