第2話 美少女天使ハッピーエンジェル2
クリスマスの寒い冬の道端で、1人の幼い少女がマッチを売っていた。
「マッチはいりませんか。マッチを買ってください」
少女は必死に声をかけるが、通り過ぎる町の人々は誰もマッチを買ってはくれない。これでは今晩の食事ももらえないだろう。
余りの寒さに少女はマッチをつけた。すると不思議なことにマッチの中に暖かい暖炉が見える。火が消えてもう一度つけると七面鳥などのごちそうが見えた。少女は次々とまっちをつけていった。そのたびにクリスマスツリーや暖かそうな部屋などが現れ消えていった。残り少ないマッチを付けたとき、無くなった優しい祖母が現れました。
「おばあさん!」
マッチ売りの少女はおばあさんに抱き着こうとします。
「ストーップ!」
真夜中の路地に、若い女性の大きな声が響き渡ります。
「それはただの幻よ」
少女が声のした方を見ると、女性がいました。
若い、まだ少女と言ってもいい可愛らしいその女性は、寒い冬だというのに体のラインがはっきりと分かる上着に、ひざ丈のフリルの多用されたスカートと、破廉恥ともいえる恰好をして、胸を張って少女の前に立っていました。
少女のそばには裕福そうな男性がいます。
「寒い中、かわいそうに。良かったら私のうちに来ないかね」
そう男性は優しくマッチ売りの少女に声を掛けます。男性は心なしか何かに怯えているようです。ちらりと男性の後ろに大きな猟銃が突きつけられているのが見えます。
「この男性についていけば、裕福な暮らしが出来てハッピーエンドよ」
男性に猟銃を突き付けている謎の少女がいいます。
「本当に?」
マッチ売りの少女は突然舞い込んだ幸運が信じられません。
謎の少女が猟銃を天に向かって打つと一瞬光ったかと思うと、雪雲がなくなって星がきらめいています。
「
謎の少女が空に向かて叫びます。そしてマッチ売りの少女の方を向くと
「そう言う国があってすでにこの結末は刊行されているの」
と言います。
「あ、あなたはいったい」
そうマッチ売りの少女が聞くと、
「バッドエンドは許さない!美少女天使ハッピーエンジェルよ」
謎の少女は可愛らしい声で言うと、クルリと周り光の粒子となって消えていきました。
元人魚の少女、人魚姫は短剣をもって、ためらっていました。少女は王子の愛を得られず、王子を殺さなければ、海の泡となって消えていくのです。
人魚姫は結局王子を殺すことはできず。海の泡となってしまいます。意識が消えようとしたその時。
「大丈夫よ!」
人魚姫の少女がが声のした方を見ると、女性がいました。
若い、まだ少女と言ってもいい可愛らしいその女性は、体のラインがはっきりと分かる上着に、ひざ丈のフリルの多用されたスカートと、破廉恥ともいえる恰好をして、胸を張って元人魚の少女の前に、周りは海だというのに立っていました。
「泡になって消えたというバッドエンドは、後から改変されたもの。本当のあなたは風の精霊に生まれ変わって、300年たてば念願の魂を手に入れられるの」
「あ、あなたはいったい」
そう人魚姫が聞くと、
「バッドエンドは許さない!美少女天使ハッピーエンジェルよ」
謎の少女は可愛らしい声で言うと、クルリと周り光の粒子となって消えていきました。
人魚姫もそのあと風の精霊となり、人々の幸せを守る存在となりました。
その後、ドスの効いた声が響きます。
「人魚姫は悲恋かもしれねえが、バッドエンドじゃねえんだよ。だいたい、失恋の一つや二つで何が悲恋だ。ふざけてんじゃねえよ!。いったい誰だよ泡で消えた部分で物語を終わらせた奴は。ふざけてることしてるとぶち殺しに行くぞ・・・」
その声は海の深い闇の中へと消えていきました。
悲劇と思っていた物語がいつの間にかハッピーエンドになっていた。バッドエンドで終わったのに続きが出てハッピーエンドになった。続編が出て前のバッドエンドがなかったことになった。歴史の新解釈が出て悲劇の人物が、実は幸せな人生を送っていた。
そこには、美少女天使ハッピーエンジェルの活躍があるのかもしれません。彼女は時空や物理、魔法などあらゆる法則を無視して、人々にハッピーエンドを届ける天使なのですから。
幸せを願うみんなの味方、美少女天使ハッピーエンジェル 地水火風 @chisuikafuu
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