乙縊公園
安良巻祐介
鼈甲飴と称して、
警察ではなく除疫所の担当となったのは、琥珀色に輝くそれらの甘く芳しい飴を買って食べた老若男女が、月末に近づくにつれ、蠕動種憑依の重度、わかりやすく言えば狐憑きや猫憑きや五位憑き、珍しいのだと岩魚憑きや蚯蚓憑きや
その後、当局の調べで色々な事がわかってきて、食べてすぐに変化が起こらなかったのは、神無月の到来と共に凪となり、月が終わるにつれて再び波を起こしてゆくあの「暦霊振幅」に憑依現象が連動したためで、飴売りがこの月の初めに商売を始めたのも、それを狙っての事らしかった。
自白用の腹吐き念叉と脳振り子との苛烈な拷問でもそれ以上のことを飴売りから吐かせることは出来ず、しまいには獄中で自ら
乙縊公園 安良巻祐介 @aramaki88
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます