神も英雄も魔王も細部に宿る。だから面白い。

皆様は、江戸玩具をご存知でしょうか。
江戸時代、お上に贅沢をとがめられた商人たちが流行らせた玩具です。

大きい玩具は贅沢? だったら小さければ問題ないよね!
そういった経緯により、職人の技術の結晶を詰め込んだ小さな小さな江戸玩具が誕生しました。(要するにミニチュア玩具のハシリっぽいものです)


このお話は一見するととても壮大なお話……なのですが、物語の本当の焦点はそこではありません。

結婚の段取りのすったもんだや、個室の中華料理店でテーブルに並ぶ料理の品々。そして愛嬌あるお姿の魔王や四天王。そういった〝細部〟のこだわりがこの物語の解像度をグググっと引き立てています。

神は細部に宿る。ん? なんだか言葉の使い方を間違っているような気がしなくもないですが、いやいや、やっぱり正しいです!

筆者の細部にわたるこだわりこそが、この物語をこんなにも面白くしているのですから。

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