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概要
月をみて癒される。唯一の時間
誰もいないよね?…肝試し?…いや違う。何かが体に直接入ってくるような。そんな感覚に襲われた。どす黒い何かが。でもこれは緊張しているせい。きっとそうだと、奈津子は自分に言い聞かせ、暗い階段を登り始めた。
1階…2階…そして3階。
踊り場と廊下を繋ぐ重たいドアを押し開けると、正面から月の光が差し込んで部室を照らしていた。
「やっぱり、綺麗。」
思わず声が漏れるくらいに美しかった。
そこに色彩はない。光と闇が一体化した光景は、奈津子の心を魅了した。いや、蝕まれるの方が正しいのだろうか。
長い廊下を歩くと、目の前にはアルミ製の扉。学校なのに。毎日使っているはずなのに、ここだけ時が止まっているような。
ここを開ければ、ヒカリが待っているはず。ドアノブに手をかけ、そっと息を潜め
1階…2階…そして3階。
踊り場と廊下を繋ぐ重たいドアを押し開けると、正面から月の光が差し込んで部室を照らしていた。
「やっぱり、綺麗。」
思わず声が漏れるくらいに美しかった。
そこに色彩はない。光と闇が一体化した光景は、奈津子の心を魅了した。いや、蝕まれるの方が正しいのだろうか。
長い廊下を歩くと、目の前にはアルミ製の扉。学校なのに。毎日使っているはずなのに、ここだけ時が止まっているような。
ここを開ければ、ヒカリが待っているはず。ドアノブに手をかけ、そっと息を潜め
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