Vanity

緋川ミカゲ

Vanity

Ah Ah Ah


ブランコのように ゆらゆら揺れて

掴めぬ真実 おとぎ話のピエロだけが

知っている魔法の言葉 理不尽な世の中を

渡っていける方法 真っ黒に潰された仮面の下

努力の嘲笑 人知れず泣いた


ロマンチシズムに溺れて この世の中ステージの上で踊る

僕はピエロ 堂々と演奏に合わせて

帳駆けていく 儚い一輪の花となろう



世の中に 居場所が欲しくて

おどけっぱなしだ 特別楽しくもないのに

そうやって笑い続けた 生きづらい世の中を

生きていく為だけに ぽっかり空いた僕の道化の奥

幸福の否定 一人つぶやいた


リアリズムから目を背け この世の中ステージの上で狂う

僕はピエロ 人間らしさを求めては

「ボク」を探している 美しい犠牲の花となろう



ヒュウマニティ 僕には無い

ヒュウマニティ 消えてしまった

太陽は 太陽は 太陽は もう登らない


「いまの世の中で、一ばん美しいのは犠牲者です。」


ヒュウマニティを投げ捨てて この世の中ステージの上で踊る

道化の華 ヒトを求めてヒトを演じた

生きていく為に 僕は今 犠牲の花となろう

M.C マイ、コメディアン

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

Vanity 緋川ミカゲ @akagawamikage

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ