怖いミステリー小説だと思ってたら違いました、ごめんなさい……

キャッチコピーの通りです。本当にごめんなさい。初めて本作を見つけてすぐ「面白そう!」と思ったのですが、「異能絡みで女子大生がいなくなるなんてきっと怖い小説に決まってるから、覚悟を決めて読まねば」とついつい後回しに……。最新話まで読み終えた今となっては過去の自分をぶん殴ってやりたいです。罪滅ぼしとはなんですが、本作の3つの魅力を紹介させてください。

まずあらすじを読んで分かる通り、消えた親友を探す謎解きミステリーとして楽しめます。親友の失踪に異能が関係しているということが序盤で明らかになるのですが、それだけではない謎が次々と!その謎に巻き込まれながらもただ一人、異能を持たない主人公が自身の鋭い観察眼で窮地を切り抜ける場面にハラハラします。思わずスマホを握りしめて読んでしまいました。

そして、それだけじゃない。キャラ文芸として読んでも面白いんです。ちょっぴり天然で癒しキャラな主人公を筆頭に、ツンデレ男子や食いしん坊な女教師など一癖も二癖もある個性的な登場人物ばかり。推しキャラを見つけて応援する気持ちで読むとまた楽しみ方が変わるので、おすすめですよ!

それにそれに、本作は実は飯テロ小説でもあるんです。料理上手な主人公がつくるごはんも主人公と親友が大好きなタルトも、出てくるものすべてがおいしそう。緊迫するシーンも多いですが、登場人物がみんなで楽しく食卓を囲んでいるとほっとします。怖いシーンがあっても安心して読めました。

ミステリー好き、キャラ文芸好き、飯テロ小説好きはぜひ!
(Y)

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