君は思慮深いが想像力は低い そして僕は浅知恵に溺れ儚さを知る
@plamo
①
議題は何だか忘れた。
今日の社会心理学の講義の中で、大昔の小説を取り上げていた時だ。
内容は豚の革命家が農場主を倒す物語を例に取っての講義だったが、生徒の1人が言った。
「家畜の気持ちを考えていると、お肉が食べられなくなってしまいます」
その発言に、私は応えた。
「君は、繊細だが、想像力は低い」
その生徒は出て行き、案の定、僕は学長から呼び出しをくらった。
「大曲君、後援会の加賀見さんから苦情だよ」
先の講義で、途中退室した生徒も加賀見と言う、つまりそれで学長には含む所があるのだろう。
「あ、はい学長、講釈、までいかないかもしれませんが、とても有意義な議論になったと思います、僕はですが」
「だから、駁論はやめたまえ、君の悪い癖だぞ」
そこで何故怒るのかが、僕には分からないから教えて欲しい。
と言いたかったけど、言わなかった。
此処での、一番有効な手段は、黙っている事、それは分かる。
「それで、加賀見さんなんだけど、君に面談を受けたいとの申し出だ」
「え、生徒の方?」
「お母さんの方だ」
「加賀見です、よろしくお願い致します」
学長室の隣、第一応接室のソファーに座ったまま、彼女は深めに頭を下げた。
「こ、こんにちは大曲です、あの、娘さんには、その、いつもお世話になっております」
「いやですわ、先生、そんなに身構えないで下さい、今日は大曲先生に、折り入っての相談で参りましたの」
「え、すいません、僕はてっきり、娘さんの早退でのクレーム、いや、お叱り、違う、文句、あああ」
「うふふ、大丈夫です、娘の事は気にしないで下さい、早退も、体よくサボる口実ですから、少し常習性があって困ります、寧ろ私の方で、厳しく注意しておきますわ」
「そうだったんですか、よろしくお願い致します、アハハハ」
後援会の役員をやっている加賀見さんとは、何度か面識があるだけで、会話したことは無かった。
遠目でも、目立つ女性。
きっと、美人なんだろう。
話せば、結構砕けた感じで、意外な印象を受けてはいるが、こうして面と向かうと、眼力の強さが際立って、緊張してしまう。
たしか、1人娘と言う事だから、40才代だろうか、見た目も若いな、今年51才の自分とは比べるまでもない。
「それで、死んじゃったんです、主人」
「はあ」
加賀見さんのご主人が死んだのは、もう半年前だ。
死因は、自殺。
遺書も見つかっており、心療内科での通院歴があり、メンタルケアを受けていた記録もある。
進学塾の経営者であり、近頃特に疲れている様子が見られた。
家の外でも内でも、トラブルは無い。
ご近所の評判も普通に良い。
など、別段事件に繋がる所も無かった。
ただ、加賀見さんの言うには、忙しいのは今に始まった事でなく、自殺する直前まで、変わった様子は無かったのに、突然-
一番近くに居た、妻ならではの感じ方か、違和感があったと言う事だろう。
「あの、加賀見さんの言う事は分かりますが、僕には、探偵の真似事など出来ませんよ、ただのサラリーマンですので」
「分かっています、でも、今日の(動物農場の)話、逝く前の主人も話していたので」
彼女の黒い瞳が真っ直に、僕の喉元に向かう。
すると、赤い唇の端が少し、妖艶に曲がった。
「昼に帰宅した娘に、早退の経緯を聞いた時は驚きましたわ」
君は繊細だが、想像力は低い。
思い返すと、溜息に似た、微かな笑いが口から零れた。
「うふふ、主人に同じ事を言われましたの、死ぬ前日に」
「え」
ゾワリと、頭皮が震え、汗が滲んだが、彼女の笑顔が、深刻さを和らげた。
「教えて貰えませんか、その物語、言葉の意味を」
奇妙な偶然だと感じた。
ただの古い物語に、隠された真相など有るわけが無い。
彼女は、気にしているだけだろう、片隅に残った、その遺留品を。
どんな死でも、それは必ず残るものだが、真相にはたどり着けはしない、その答えごと持って行かれてしまったのだから。
残されたそれは、遺恨と言うのか、それとも思い出と呼ぶのか。
ヒントを探すように、その物語について、僕は語り始める。
「この物語は、擬人化した家畜達が、農場主、この場合は、雇用主や支配者と同じ意味合いですが、それを相手取って、革命を起こすお話です」
「革命ですか、可愛い話ではないのですね」
「はい、当時の軍事政治、恐怖政治への批判や抗議が、物語の背景に隠されていまして、20世紀前半の全体主義と人間の尊厳が対立する時代の、寓話なのです。
主人公の、革命リーダーの豚が、革命後、自分達の農場を改革してゆくのですが、自分の主張を通そうとするあまり、徐々に反感を買ってゆき、いつの間にか、他の幹部と揉め、農場の動物達を巻き込んでの、争いになってしまう。
一体何のための革命だったのか、と言うお話なのですが、風刺が良く利いていて、現代でも秀逸な小説です」
そうだ、物語自体に含みなどは無い。
彼女もそう思っているのだろう、続きを求めて、僕を見つめている。
有るとしたら、やはり、彼の感想-
僕の解釈、なのだが、一つ気になる事があるにはある。
彼女がまた笑っていた。
それで我に返った。
「先生って、少し妄想癖がありますのね、フリーズしてましたよ」
「ああ、すいません、ええ、悪い癖で、気をつけます」
と言っても考えに集中してしまうと、すぐ物思いに耽ってしまう、子供の頃からの悪癖だ。
「お気になさらずに、ただ、路上や駅のホームとかでは、やっちゃダメですよ」
「え、はい」
注意のし方が、小さな子にしているようで、面食らった。
確かに、前を歩く人の踵を踏んで怒られる事が、たまにあったり。
本当に気をつけたい。
「あ」
「うふふふ」
ほらまた、笑われてしまった。
「本当に、すいません度々、あの、物語の解釈と言いますか、僕が勝手に-」
「また妄想、したのでしょ」
「え、その通りです、アハハ」
やりにくい。
でも、この講義を、愉快に思う僕がいた。
「場所を変えませんか?主人が生前、よく通っていた店があります」
校舎を出て、バスに乗る。
運賃100円のローカル線は、ちょっと寄り道的に裏道を行き、目的地に辿り着く。
麻布十番で降りて、大通りを西へ。
とうに夕方は過ぎて、夜と呼べる時間になってしまった。
前から来る車のヘッドライトが、煌々と輝くと、珈琲店の硝子窓に、並んで歩く彼女と僕が映る。
二人は、景色と同化していた。
僕には、違和感ばかりの街なのに。
家に連絡をしておきたい。
彼女は未亡人でも、僕にはパートナーがいる。
そう思ってもしないのは、悟られたくないからか。
僕は何を考えているのか。
特別な感情も、非凡な展開も無い。
旦那さんとの思い出を、少し懐かしんだら、彼女の懸念はすぐ終わる。
「!?」
突然、僕の腕を掴まれた。
すぐ右にいる彼女を見据えたが、言葉が出なかった。
「危ないですよ。考え事しながら歩いては」
彼女の左腕が、僕の右腕を回し組んでいた。
甘いパヒュームと、微熱が伝わる。
ただの会話が、まるで呪文のように、脳髄に沁みる。
「大丈夫、ぶつかったりしないように、私が見てます」
そう言って微笑んだ。
突然の力添えに、大人気なく胸が高鳴る。
もう店まで、妄想に耽ることは無いだろう。
表通りから一本路地に入ってすぐforge(フォルジュ)と言うレストランがあった。
控え目なサインボード、シンプルな店構え、落ち着いた色のダウンライト、ウイスキーの匂い。
中は意外に広々として、小さなテーブル席が3つ、そして、存在感ある大きなカウンター席が印象的だ。きっとあの席に座ると、お酒と食べ物はもとより、会話もより楽しめることだろう。
そのカウンター席の一番奥に案内されると、店主が挨拶してきた。
加賀見夫人が、人懐っこい微笑みを見せると、店主も笑顔を返し、言葉を幾つか交わした。
僕も含めて、とても歓迎されている印象だ。
ふと、客観的に彼女を見ていた事に気づく。
明るく、賢い女性。
でも僕は、ミステリアスに思う。
主観的に見ていたんだ、いつの間にか。
「大曲先生、お腹減らしていませんか」
「あ、ええ、減りました」
「このお店、ラタトゥイユがとても美味しいのですよ、お勧めです」
ちょっと違うか、彼女はミステリアスな展開を求めている。
彼女には、本当の目的があるのだろうか?
古い物語がもたらした、奇妙な偶合。
その謎解き、だけだと僕は思っていたのだが。
それとも、少しの憂さ晴らしがしたかった?
僕と。
最初から、僕が目当て?
それは自意識過剰だろう。
年甲斐もなく、そう思っているのは、きっと自分だけだ。
やけに喉が渇くな。
彼女を見ていると、熱くなる。
「あの、その食事になら、赤ワインが合うと思います、飲みませんか」
僕は、何かを期待しているのだろうか。
妄想で良い、空振りでも構わない。
応えが欲しい。
僕が、この女性に、惹かれてしまう前に。
「飲みましょうか、ピッタリのワインがありますわ」
この魂の虜になる前に。
「僕が加賀見さん-
娘さんの方ですが、討論になった、その時の講義のテーマは、幸福論でした。
あの物語を引き合いに出したのは、単純に家畜の幸、不幸を、ディスカッションする為でした。
本音を言うと、幸福論自体曖昧で、明確な答えなど、絶対に出ないテーマだったのですが、場を盛り上げたいと思いまして。
でも、僕の煽り方が下手過ぎたようです。
想像力が低いと決めつけて、娘さんに迷惑を掛けてしまいました、謝罪いたします」
ラタトゥイユの湯気の向こう、彼女は気にしていないフリなのか、微笑を崩さず、僕を見つめていた。
空腹だったはずなのに、固形物には手を付けずに、ただ、会話が織りなすこの時間を楽しんだ。
いつになく饒舌な自覚がある。
彼女は僕の、何処までを理解してくれるのだろうか。
こんな時間は久しぶりだった。
「大曲先生、家畜は幸せなのか、不幸なのか、と言う事ですよね。
安全な所で、お腹いっぱい餌を食べられるのは幸せな事でしょう、一方、その幸せは、食べられてしまう(殺される)為、だとしたら不幸と言えますね」
「加賀見さん、娘さんの方は、不幸な事だと思って、同情したんだと思います。
でも、加賀見、夫人-」
「美都子です、美都子と呼んで下さい」
「では、美都子さんは、違う意見をお持ちのようですね、ぜひそれを聞かせて下さい」
「はい、その家畜、例えば豚さんには、自分が食べられる為に生かされている、なんて認識は無いでしょうから、幸も不幸も、気づかない、つまり無しで良いのではないかと、思っております」
娘さんとは違う解釈。
だとすると、ご主人は、何を指して、僕と同じ言葉を、美都子さんに言ったのだろうか。
自ら付けた、ワイングラスの口紅を親指で拭き取り、彼女は続けた。
「その豚さんは、自分で、幸福なのか、不幸なのか気づかない、明日殺されるのも、子供を何十頭も産む事も分からない。
野生の世界にいる仲間の事も、愛情を惜しみなく注いで世話をする農場主の思いも、多分全く分からないと思います。だから私は、少し、哀れに思いました」
なる程、ご主人の真意が、分かってきた。
「幸福論において、必要なのは、認識だけでは無いのかもしれませんね。
その豚さんは、個の不幸(外敵、怪我、病気、飢え、生理的苦痛、ストレス)が少ない上に、種としての存続、繁栄が約束されているでしょう、しかし、その事を認識しているのは、僕達だけです」
「客観視ですね」
「はい、幸福論は、客観的な視野、つまり比較対象がないと始まらない、と言う事です。
そして、これは人間にも言える事です」
「私達、ですか」
「はい、現代人でも、自分の幸不幸に気づかずに、誤ってしまう者、自分や他人を傷つけてしまう者、迷ってしまう者、貪り続けてしまう者、そんな人達が沢山います。
暴走の結末の残酷な死も、不慮の事故死も、病死も、孤独死も、それが本当に不幸だったのか、答えは誰にも分からない。
命の意味も、死の意味も、生命の真理など、人間には到底分からない事なのです」
だけど美都子さん、貴女には分かって欲しい。
僕の事を。
-ああ、なんで人間とはこうも、もどかしいのだろう-
「多分ご主人は、こう言いたかったのだと思います」
-君は繊細だが、想像力は低い。
だけど、思慮の底に、英知を得る-
「ありがとうございます」
彼女は、目を瞑り、胸元で手を重ねた。
姿勢良く、微動だにしない。
真っ直ぐ向いた先は、未来を見ているのか。
それとも、過去を思い返しているのか。
綴じた瞳から、一縷の涙が零れた。
「誰もが、否定してくれましたが、どうしても、死の原因が自分にあると、考えてしまうのです。
私に落ち度は無い。
死因は鬱病によるもの。
病気のせい。
何度も自分に言い聞かし。
時間の経過を待ちわび。
不道徳に身を委ね。
無情にも忘れようとしました。
でも、無理。
呼んでいるんです、彼が、主人が、私の事を」
「美都子さん、美都子さん、よく聞いて下さい」
僕は、彼女に手を差し伸べた。
それは、卑怯と言える行為だ。
苛まれる日が、来ようとも。
この背徳行為の行く末に、身の破滅が待っていようとも。
それでも構わない。
もう我慢できない。
僕は、貴女が欲しい。
「ご主人は、殺された可能性があります、僕が、その根拠を教えます」
さあ、この差し伸べた手を掴んでくれ。
「はい」
温かく、柔らかい手だった。
美都子さんの温もりを感じた。
握る手に少し力を入れると、拳が崩れ、僕の手指の隙間に美都子さんの指が流れ込んできた。
滑らかな感触、お互いの指が絡み合う。
言葉は要らない、全てが伝わる。
人間はこうすれば、心を通わす事ができる。
ああ、美都子さん、貴女は最高だ、至高の人間だ。
もう後戻りはできない。
話が複雑で長くなるから、静かで二人きりになれる場所が良いと、赤坂のホテルに移る事を進言した。
美都子さんは承諾してくれた。
そして僕は、彼女の望むようにした。
人間は、自分の身体を自分がコントロールしていると思っているが、それは違う。
感情の出所は身体であって、自我は身体が作った臓器の一つに過ぎない。
従って、身体的欲求には必ず応えるのが根源にあり、最善の道筋を立てるのが自我の役目である。
でも魂は違う。
魂はそれ自体energyであってimagine、生み出す力。
実際、人間は想像力で、神や宇宙の概念を作った、それにはとても驚いた。
この議題も改めて、美都子さんと講義をしたいと思った。
ねえ、美都子さん。
豚肉と、家畜の豚さんとでは、どちらが幸せだと思いますか?
例えば、豚さんが、豚の形では無く、食肉として精製された形で生まれてきたとしたら、その生を哀れむ必要性があると思いますか?
ねえ、美都子さん。
農場主が豚さんの1匹を、余りにも好きになってしまって、ペットとして特別に飼うことにしたら、その豚さんは幸せだと思いますか?
ねえ、美都子さん、人間はね、ぜんぜん認識力が低いのですよ。
僕みたいな者が、隣にいても、違和感ないでしょ。
死んだ人を悲しんでも、それが何故か分からないでしょ。
この世界に命が満ち溢れている事に、疑問すら思わないでしょ。
人間が増え続けているの、不思議だと思わないでしょ。
この平和な世界を、不審に思わないでしょ。
それは、のん気に生きられるようにしているんです。
美都子さん。
ご主人は、食べられちゃったんですよ。
味見ってやつですよ。
まだ分からないのですか?
僕は雇われの農場主なんです。
人間には認識できないけど、そう言う存在です。
そして、ここは農場です。
人間のね。
この世界、この地球全てが、人間農場なんですよ。
捕って殺したりなんかしませんよ。
人間の身肉を摂食する事はありません。
必要なのは魂です。
人生が終わって、身体が滅んで切り離された、心。
僕達は、その魂を、摂取します。
その数は、有れば有るほど良い。
だからこうして、大規模な魂の農場を作ったのです。
1日の収穫量が15万個を越える、大農場になりました。
僕みたいな農場主が、各地域に何人も人間に混じって働いてるんですよ。
人類全般を管理してます。
基本、自然繁殖に努めてますので、ストレスを与えないように、人類の好きなようにさせてます。
自然死はもとより、病死、事故死、他殺に自殺、全ての死を管理してます。
それは、時に大規模紛争の未然防止とか、大災害を引き起こす環境破壊の阻止とか、疫病の蔓延予防も含めて、安定した品質、数量の確保のため、死のコントロールに努めています。
勿論、これは全て秘密裏に行ってます。
人生に干渉する事は無いのです。
物理的な力を誇示するのも、機密を漏洩するのも、タブーとされてます。
こうやって僕達の事を話すのも、バレたら超大目玉ってやつですよ。
と言っても、理解できたらの話しです。
人間に僕達の話はなかなか理解できないようです。
でも稀に、とても思慮深い人間もいます。
でもまあ、無いか、僕らと人間では、価値観どころか、存在から根源的に違っていますので。
ねえ、美都子さん、今までの話、信じてくれますか?
人間は、命の本質も、死の真実も、生きる事の意味も、漠然とした見方しかできないから、明確な答えを得られない。
美都子さんは、何で、美都子さんなのか理解していますか?
「やめてっ」
「美都子さん、これが真実なんですよ。
理解して欲しかったけど、やっぱり駄目ですか?
貴女さえ良ければ、僕の家に来ませんか、家族も歓迎します。
こんな特異な愛情でも、僕達の世界ではちゃんと認めてくれます」
「貴方は悪魔なの」
「違います。悪魔も神も人工物ですよ」
黙ったまま美都子さんが僕を見ていた。
いや、僕を素通りして、もっと遠くを見ていた。輝きの消えた瞳で。
さっきまでとはまるで別人、感情も無く、糸の切れた人形のよう。その表情に翳り以外、生気と呼べる物は一切なかった。
絶望の未来を垣間見ましたか。
残念です。
やっぱり理解してくれなかったのですね。
こうなってしまった人間の、とる行動は同じだ。
死をもっても、逃避行となり得ないのに。
貴女も逝くのですね。
殻を捨て魂になって。
貴女の魂はさぞ、煌々と色彩豊かに輝くことでしょう。
僕はとてもとても、その魂が欲しかったのですよ。
美都子さん、貴女の事が大好きだったから。
だから-
次の日は、ひと気が減るお昼前に2人でホテルの部屋を後にした。
部屋の玄関で別れを済ませ、ロビーでは素っ気なく相手を見返す事もなかった。
彼女はきっと思慮深く、僕から連絡はあるのだろうか。私からの連絡を待っているのだろうか。
なんて考えている事だろう、今はまだ。
でもその内に、その感触ごと忘れて、良くある憂さ晴らしの終わりにするのだろうな。
昨日の難しい話の記憶は消したから。
大丈夫ですよ、美都子さん。
いつだって良いのです、食べるのは。
君の魂を愛しみながら、育んで行ければ。
君は思慮深いが想像力は低い そして僕は浅知恵に溺れ儚さを知る @plamo
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