ブサイクは劣っていない説明

 人間には身体能力や頭脳、社交性などの様々な評価対象となるステータスがあるがその中でも最も重要視されるのものの一つが「容姿」すなわち顔のかっこよさ、あるいはかわいさだろう。しかも、このステータスの厄介なところは頭脳やコミュニケーション能力に比べて、生まれる時点である程度の限界が決まってしまうところである。

 世の中には一般的にあまり優れていないといわれる容姿の人のこと「ブサイク」と言う。残酷な言葉である。そんな言葉は仮に思ったとしても相手に伝えてはならない。なぜなら高確率で傷つくからだ。正確にいえば傷ついたからだ。おそらく学生で恋人ができない人の多くの原因は容姿による良くない印象があるということが多くあるだろう。なので一度は「ブサイクはイケメンに比べて劣った存在なのだ」などと全く見当違いな考えを浮かべた人も多いはずだ。

 しかし、ブサイクはどう考えても人間的に劣った性質とは言い難い。もしそうならば生物学的に考えて、ブサイクはとっくの大昔に淘汰され、今時には世の中が美男美女だらけであるはずである。どういうことかというと、ブサイクが劣っているならばその人は生涯結婚、すなわち生物の最大の目的である種の繁殖ができないはずである。しかしながらいまだこの世にブサイクは存在する。それはどういうことかといえばブサイクにも結婚をし、繁殖をしたブサイクな両親がいるのだ。したがってブサイクが人間の性質として劣っているとはとても言いづらい。

 尚、ブサイクな知人にこの話をしても嫌な顔をされたとしても、筆者は一切の責任を負うことができないので注意していただきたい。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

僕の疑問の解決方法 no name @yamagutekina

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ