青年の私「老人の言う通りにバスを運転するようになってよかった」

少年を過ぎてしまった青年の私は、こうレビューしよう。

このバスが目の前を通りかかったとき、再び乗るかと問われれば、首をかしげてしまう。
しかし、車窓の中の乗客の顔を観察するだろう。

まだバスジャックは起きてないのかな。初めて乗るのか。いいなぁ。楽しんでね、と。

あるいは、もうすでにバスは暴走を始めているのかもしれない。
窓から投げ捨てられる助けを求める紙を受け取るかもしれない。
私はそれをポケットにしまって、見なかったことにしよう。絶対に警察になんか届けない。邪魔が入ったら乗客に悪いもの。

少年よ。警察は来ない。さあ、ハンドルを握って。