剣からビーム、あるいはトンファーキックあれこれ
中二の頃、RPGツクールで自分を主人公としたRPGをツクった黒歴史について、何度かご紹介してきましたが。
https://kakuyomu.jp/works/16816452218321983797/episodes/16817330649263984443
全ての回復魔法完備、最強属性の攻撃魔法完備、そして「必殺剣も完備」と言う部分についてです。
具体的には、剣に電撃や光を纏わせて複数の敵を攻撃する技ばかりでした。
今にして思えば、所謂“魔法剣”と言うものなのでしょうが、そもそも最強の攻撃魔法をもマスターしていた(作中の)私が所持していても仕方がない技ばかりでした。
剣自体は当たってませんし、魔法に
一応、最終奥義は「光を纏った剣で無数に斬り付けた後、フィニッシュで光の大爆発を引き起こす」と言うものではありましたが。(※1)
その名もエターナル・ヘブンなるこの最終奥義は、やはり甚大なMPを消費する事には変わり無く、しかも、威力が同程度の攻撃魔法の方がエフェクトがあっさりしているので、結局自分でプレイしていてもあまり使いませんでした。
そんなわけで、派手な技を沢山持っていれば良いと言うものではありません。
ちゃんと、他の手札と明確に差別化して、どれが欠けてもいけないくらいに、バランスを取る必要があります。
また、この“剣技”が実現した場合、恐らく剣による斬撃よりも副産物で生じた光の爆発の方が被害面積が大きい事でしょう。
なお、先日書き上げた“若シニ”の終盤に出てくる“エターナル・フォース・エクスプロージョン・ノヴァ”は、私のこの黒歴史が源泉となっています。
中二の空想が実体化したらどうなるのか、狙いどおり、かなりちぐはぐな結果になってくれました。
私個人の話はこれくらいにしておくとして。
世の中の有名作でも、この「剣からビーム」的な表現は多く見受けられます。
先の若シニでも軽く触れましたが、某エクスカリバーだとか、某聖剣技だとか。
特に後者は、雷や闘気のようなものを遠くに飛ばし、範囲内の複数の敵を巻き込むと言う、見た目魔法と区別がつかない技ばかりです。
(詠唱を必要とせず、威力が筋力依存であるので、目にもとまらぬ太刀筋のイメージ映像なのかも知れませんが)
流石に私の黒歴史と違って、これらの使い手である剣士達は、普段はそれこそ剣で直接斬りつけるしかなく、遠距離・範囲攻撃の手段に乏しいです。
その為、これらの“剣からビーム”的な技には、いざと言う時の対多数の攻撃手段としての存在意義がしっかりあります。(※2)
ちょっと変わった所では、DS版のヴァルキリープロファイル(副題:咎を背負うもの)に出てくる、とある槍使いなのですが。
その人にとって最高の技である奥義もまた“グランドスピア”と言う、名前からしていかにも槍を極めた人らしい技……かと思いきや、
無数の蹴りを叩き込む→槍から闘気? 竜巻のようなものを発射する
と言う「その手に持ってる槍は……?」と言う内容でした。
実際、この技をトンファーキックと評しているコメントがいくつか見受けられました。
まあ、この技はまだ、トドメに放つ竜巻みたいなものを出すのに、きっと槍が必要なのだろうとは思われますが。
ちなみにここからは、若シニの、地味ながらそこそこ重要な部分に触れる話なのですが。
この“剣からビーム”への回答の一つとして、剣(前衛の記号)を媒体として攻撃魔法を放ち、相手に微妙な違和感を与えることでペースを乱す為としました。
それぞれの技名も、効果に対して滅茶苦茶なネーミングになっていて、
・
・ディフェンシブ・エッジ(剣をブーメランにして攻撃する必殺技)
などなど。
瞬雷剣は、落雷と言う亜光速の攻撃を想定して回避したら、ワンテンポ遅れて氷塊に襲われる事になりますし、
仲間の後衛を見つめていた剣士が、ディフェンシブ・エッジと言う、いかにも仲間を守るような技名を叫んだかと思って油断していた所に、剣が凄まじい速度で飛んで来る事になります。
端的に説明しただけでは地味で姑息な詐術ですが、こう言う攻撃で出鼻をくじかれると、やられた方は戦いにくくなるのではないかな? と考えました。
種がわかっていても、長年、人類全体に染み付いた“剣士”や“魔術師”のレッテルと言うのはかなり根深い筈です。
それは剣である必要があるのか。
剣から何か発射されるような描写に出会ったら、それに思いを馳せるのも一興……かもしれません?
(※1)
当時プレイしていたテイルズオブデスティニーの“
(※2)
某聖剣技のFFタクティクスについては、ジョブチェンジシステムでいくらでも遠距離攻撃を剣士にも使わせる事が出来ますが、色々ややこしく、話の主題から逸れるのでここでは考えない事とします。
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