読まれない募集要項?
自主企画でちょっと変わった事をすると、参加条件を読まれていない作品が来るものだな、と痛感しております。
私も自作品の文字数をうろ覚えのまま参加させてしまう等の失敗が皆無ではないのであまり強くは言えない立場でもあります。
逆の立場の時には「ちょっと間違えただけだよ、そこまで怒らなくても……」と思ったりもしましたが、やっぱり連続すると誰でもそうなるな、と今回、改めて反省しました。
言うまでも無いのかもしれませんが、相手の立場に立つのは非常に大事なことです。
以前やらかした私も含め、何故こんな事が起こるのかを少しばかり邪推しました。
間抜けな私のようなケアレスミスや、分かっていてわざとやっている人達については、それ以上の理由もそれ以下の理由もなく、考えても仕方がないので除外しますが。
企画主として、この不快感は別の何処かで感じた事があるな、と思ったら、かつてTwitterや(ほんの一瞬所属していた)創作グループで感じたものと同じであると気づきました。
詳細は当創作論の別トピックに書いてありますが、
「グループに所属した話」
https://kakuyomu.jp/works/16816452218321983797/episodes/16816452218465982819
簡単にまとめると「自分の作品を売り込む事しか見えていない」様が共通しているのだと思います。
ここで敢えて“読ませる”とせずに“売り込む”としたニュアンスは何となくお分かり頂けるかと思います。
アクセスされなければ読まれない、読まれないものを書いても無意味である、と言う理屈は分かりますし、努力の配分も千差万別だとは思います。
しかし「アクセスしてください! 中身は理解しなくても良いので」と言うのが見え透いている売り込み方と言うのは相手方にとってはナチュラルに失礼な行為です。
そうなってしまう理由等についても千差万別ではあるのでしょうし、大半は悪気も無い筈ですが。
共通して言える事は、その人の主張に“相手”の存在がない事でしょうか。
ブラック職場や困った先輩の体験エッセイでも何度か述べましたが、大抵は「最初から結論が決まっている」タイプの人です。
議論の場合であれば、話し合いから答えを見出だす事ではなく「相手を言い負かす・自分の正しさを証明する」事に拘泥している人とは、目先の文章に整合性が取れていても、大きく引いた位置から見返してみると会話が成立していない事がわかります。
議論に限らず、最初から結論が決まっている人と言うのは、どう言葉を尽くしても外側から変える事はまず不可能です。
そしてこれは、私も含めて誰しも、その時のコンディションや扱う事柄によって陥り得る状態とも考えます。
実際、当該企画については条件違いの作品を除外した後、タイトルに「※募集要項をご一読下さい」と付け加えましたが、その後も要項を読んでいない作品の参加は続きました。
タイトルの注意書をちゃんと読むような人は、そもそも募集要項を読み飛ばすような事はしない、と言う結果なのかも知れません。
本棚企画を立てた時も、正直、全ての作品の中身にまで目を通すのは物理的に不可能なので、そういう意味では今まで条件違いの作品を素通ししていたのかも知れません。
一度、小説を募集した本棚に明らかに自伝のようなエッセイを大量にぶち込まれた事がありました。
いくら企画主が全ての作品に目を通せないとはいっても、これは流石にタイトルやタグを一目みれば分かります。
流石に削除しましたが、どうもこう言う方に限って手持ちの作品が多いのか、別の作品をまた大量にぶち込まれたので、流石にユーザーごとブロックせざるを得ませんでした。
見落としや勘違いであれば、第一波の作品たちが消された時点で気付く筈なのですが「自分は正しい」と言う結論が先に来ていると、他のあらゆる論証の方がねじ曲げられるのでしょう。
ちょっと、今回の話とは別件で思う所があって調べていたら、5ちゃんねる(2ちゃんねる)のひろゆき氏のコラムがヒットしたのですが、曰く、
「“例え話”をした時、その例に流される人に話を理解して貰う事は不可能である」
と言うものです。
これもそのコラムからの引用なのですが「例えば貴方がホームレスになったとして~」と切り出した相手に対して「その言い方はホームレスになった方々に失礼だ!」と食って掛かるタイプの人の事です。
この話は非常に腑に落ちたと言うか、今までどう言い表せば良いか分からなかった事柄を思いがけず言語化してくれたと勝手に思っております。
なお、蛇足ですが、ひろゆき氏にすればこれは「数学的能力の欠如から来る」そうなのですが、私のような凡愚は単純に「えっ、そこは素直に国語力じゃないの?」と思ってしまいましたが。
算数きらーい。
企画を立ち上げる方として、気を付けようと思ったのは、なるべく話を複雑にしない事、でしょうか。
そう言ってしまうと自由度が大幅に狭くなってはしまうのですが。
これまでは無難な本棚企画ばかり立てていたので、タイトルだけ読めば一目で条件がわかるものばかりでした。(ニッチな試みをした今回と比べて、本棚企画は参加数も多かったので、条件違いの作品を私が見落としていただけ、と言う可能性もありますが)
それと、以下は、ここまで挙げてきた「結論が最初から決まっている方」とは別属性の方についてですが。
本業の仕事やプライベートの人間関係でも痛感させられているのですが、ワンセンテンスに複数の事柄が含まれている程、話と言うのは正確に聞いて貰えなくなります。
小説やこの創作論でも、なるべく簡潔に短く切ろう、と思えたのもその辺りで色々と痛い目を見たお陰でもありますが。
残念ながら、仕事において「もし◯◯なら△△してもよい」と言う“if文”が理解できない(◯◯の条件をすっ飛ばして勝手に△△の行動を取る)人は相当数います。
(※1)
この場合、その人には、◯◯したならと言う例外を認めず「△△はするな」ときっぱり言ってしまうしか無いと思います。
不平等は出ますが、組織や社会の秩序維持には代えられません。
今回の話の冒頭でわざわざ強調しましたが、相手の立場に立つ、と言うのが如何に重要で、かつ、言葉以上に難しい事かを色々と考えさせられました。
(※1)
私の職場は不純物がご法度ですが、ここで言う△△と言う行為は、不純物の混入のリスクを伴います。
しかし、各従業員の快適性の為に、ここで言う◯◯(条件)を守らせる事で不純物をシャットアウトし、ある程度容認する事になっています。
この条件を、何度言っても破る人が居ます。
私の見解としては、この人に悪意がある訳でもいい加減に聞いている訳でもなく「もし◯◯なら△△しても良い」と言う文章が、この人にとっては長過ぎるのだと考えます。
故に私がリーダーの時は、この人をそもそも、そこのポジションに配置しないと決めています。
この人が悪いのではなく、業務遂行に必要な能力(ルールを把握する能力)を満たしていない人員を配置する事が悪いと言う考えです。
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