　ここ数話、話題にしておいて非公開だった追放ざまぁものですが、投稿に踏みきりました。

「マジクック。～マジックアイテムを料理するスキルがパーティでは要らない子だったので隣国に移住したらお偉いさんの目に留まって軍の食堂で働き世界を獲る事に～」

(以降は“マジクック。”と呼びます。自分で作っといて何ですが、この長さは酷い……)

　迷ったのが、主人公の一人称をどうするか？　と言うことです。

　最初は直感で“僕”にしようと思いました。

　けれど、結果的には“俺”に変更しました。

　まず、両者の性質について、わかり切ってはいるでしょうけど、おさらいします。

　“僕”の場合は柔らかく幼いイメージがあり、“俺”はその逆で硬質で大人の男らしいイメージがあります。

　勿論、一人称が“僕”でもハードな性格の人物は多いですし、その逆もしかりですが……どちらかと言えば変化球になるのでは無いでしょうか。

　現実ではどうかと言うと(少なくとも私の身辺では)“俺”を使う人が圧倒的に多いです。

　後輩が職場で使うようなケースを除いての“僕”は、かなりレアです。私の場合は中学時代まで遡ったとしても、ナチュラルに“僕”と言っているのは一人しか知りません。

　さて、ここが今回、主人公の一人称を“俺”に変えたポイントでした。

　追放ざまぁものとは、恐らくある程度、読者に自分を投影して貰うものの筈。

(“作者の投影”と“読者の投影”に微妙な溝があるのでは？　と言う考察は別項「リアルざまぁに直面して」

にて考察しましたが、それはさておき)

　そんなわけで単純に「最大公約数的に読者のそれと合致しそうな方を選んだ」と言う判断になりました。

　逆に、主人公に「共感させない」スタンスだった覚醒すやサイコブラックについては(明確に狙ったわけではありませんが)“僕”を採用して結果的に正解だったと思います。

　今まで適当にやって来ましたが、ここも結構大事な選択では無いかと今回思い知りました。

　また、同じ“おれ”でも“俺”なのか“オレ”なのか我（オレ）なのかによって、かなりの違いが出る事でしょう。

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