第2話 Twitterとその関係性
Twitter、というものがある。
情報通信、取得、交換など、SNSを通じて多く情報を得ることができるツール。
アニメやスポーツといった個人的な趣味の情報も得ることができ、使い方を間違えなければとても便利なSNSである。
その使い方には様々なものがあり、そのひとつに「出会い」という目的の利用方法がある。
SNSを通じて出会いを見つける人は数多く存在する。
しかし、しかしだな……。
俺はスマホとにらめっこをしている。
ベッドに正座を決め込み、スマホをみつめる。
「ちょ、直接て……」
俺は先程送られてきた『良かったら、リアルで会いませんか?』メッセージを何度も読み返す。しかし、何度読み返しても見間違えではないし、夢でもない。
「男なら全然いいんだけどなぁ」
そう、相手は女性。ネカマやってない限り女の子である。というか、みゆーさんはツイキャスもやってて声も聞いてたから女性なのは確定だろう。
ちなみに、Twitterにおいて女性ユーザーには3種類ほどの種類がある。
1つ目は『趣味的活用』
これは俺にも当てはまるごく一般の使い方。
この『みゆー』さんのようにアニメという趣味を共有したい、そしてそれを好きな人と仲良くしたい、という思いでTwitterを活用する使い方。アニメのほかに、好きなYouTuberさんだったり、アイドルだったりその種類は様々。ジャンルによって使い方は異なるが、一般的には正しい使い方だろう。
次に『裏垢的活用』
これは俗に言う『裏アカ女子』ってやつ。
表では絶対に見せない日頃の愚痴を、Twitterのアカウントを用いて引くほどつぶやく女性。そして、それを他の裏アカ女子と共有し、愚痴り合うまさしく女の裏を表すために活用される。これを見つけてしまった知人男性は生きては帰れないとの伝説もある。そんな伝説はない。
そして最後に『承認欲求的活用』
オブラート無しにストレートに言うと『エロ垢』や『病み垢』のようなもの。
日頃、自分を認めて貰えない鬱憤をTwitterを用いて晴らし、精神の安定を謀る使い方。
自分をTwitter上で見てもらうために、注目されたいが為に某有名なあのセリフこと
『もう無理リスカしよ』
などを吐き散らしているかまちょや、自分の身体で興奮しているのを感じて興奮している特殊性癖を持つ女性が主にこの使い方をしている。要するに頭悪い女性。
以上がTwitter女性ユーザーの詳細である。
とか言って現実逃避をしていても現実からは逃げられない。
いつかはこのDMに返事をしなければならないのだ。
DMの既読機能を切っている分まだマシだが、DMを返さない限り、普通のツイートを行うことが出来ない。ツイートをする=Twitterを見ているということになり、すなわちDMを見ているということになる。
よって、普通のツイートをしているのにDMを返さないとなると『なんで無視してんの?』と不信感を抱かせてしまうのだ。みんなもこの経験、よくあるだろう?
「ほんとどうしよう……」
放置する訳にもいかないし、だからといって会うとなるとそれはそれで緊張するし、会うということはアイコンの裏の本物の俺をさらけ出すことになり、場合によってはこれまでの関係を壊しかねない。
俺はみゆーとの関係を壊したくもないし、これまで通り続けたい。
なら、断るのが鉄則だが、断ったことによって、結局そこまでの仲なのかと思われ、関係が壊れる可能性もある。
でも、みゆーさんがどんな人なのか俺も気になるし……。
「あぁああぁ!!もうわかんねぇ!」
いろいろ考えれば考えるほど頭がごっちゃになる。
「ならばもういっそ!」
もう、考えるのをやめよう。
俺、ヤケクソタイム入ります。
意を決してスマホをタップする。
メッセージの内容も何も考えずに出来た文章がこちらだぁ!(ドヤっ)
『いいですね!俺も会いたいです!』
至って普通でした。
というか俺にそんな語彙力ありません。悲しい。
中毒男子と出会い系女子 ちっぷすたー @nanashi__17
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