作家希望者4人に、悪魔が仕掛けるレース。1位の者の作品を書籍化するという。唾棄したいレベルの汚れたレースに臨む4人。その結果は——?物書きの方々が読めば、自らの書籍化への意欲がどれほどかが分かる……かもしれません。そして、彼ら4人が追い求め、勝者が手にしたものとは結局は何だったのか……何とも言い難い虚しさの残る読後感。独特の味わいを持つ、物書きにとっては殊更にヘヴィなホラーです。
他人の作品は然程読まないのに自分のは読んでほしい。そして一番面白いと思っているのが素人物書きの一つの特徴でもある。これは、とある有名作家の小説の中の一説だが、それを叶える為なら何でもする。ある意味、これは究極のストーリーで、そんな素人を嘲笑うような展開が面白い。悪魔に心を売る前に、悪魔の心を捕える文を描け。自分へのメッセージにも取れるだろうか。
かなりステロタイプな悪魔との取引の話です。皆さんが思ってる通りな感じの悪魔なので、近親感が湧くかもです。