とにかく一気読みしてしまう良作品です。誰だって「書籍化」なんて餌を吊るされたら心が揺らぐモノです。そしてその為になら……短いお話にギュッと詰まったそのストーリーと主人公の人間性。読むほどにぞくぞく感が止まらない。あなたもそんな人間の内面を覗いてみませんか?
人は欲のためにどこまで、クズになれるのだろう。普段は表に現れることのない欲望も、それを目の前に出された途端、むき出しの欲望が鎌首をもたげる。この物語の世界だけでなくても、大なり小なり我々は少なからず業を重ねている。人の業とは何か。深く考えさせられる作品です。ぜひ、読んでいただきたい。