Third meeting

「さあ皆さん、『細かいことが気になるんだ!』のお時間です!」


「あれ? 企画が変わってる……」

「質問とか翻訳とかは……」


「うるせぇ!」


「……」

「僕の立場って……」


「皆さん、本編でいくつも気になるところがありますよね」


「だめだこりゃ」


「そんな不思議なところを私が直々に答えて解決しようというこのコーナー」


「……伏線だった場合はどうするんです?」


「それは……お答えできません」


「そうだろうね」


「では、さっそく!」

「管理人君、最初のお便りを選んできて!」


「え~」

「〇〇県◇◇市在住の……」


「管理人君、それ私の現住所! まずいって!」


「どうせ、公開するときには伏字になってるんでしょ」


「そうだね」


「ペンネームは砂漠の使徒……あんたじゃないか」


「そうだよ」

「だって、お便り募集なんかしてないもん」


「ええっと、なになに」


「佐藤君の学生服はチュートリアルの最後に消えましたよね」

「では、いつも何を着ているんですか?」


「いい質問だね!」


「何を着てるんでしょうね」


「それはね……」


「考えてなかった!」


「そうだと思いました」


「たぶんね、キャイアさんが布団と一緒に買ってきてくれたんじゃないかな」

「さすがに、一日中革の防具ってのはありえないし」


「ふむ」


「というか、君は会ったことあるから知ってるでしょ?」

「シャロールちゃんのパジャマどうだった?」


「作者が書いてないことはわかりません!」


「う~む、深いことを言うね」


「あなたの思慮が浅いんですよ」


「うまい!」


「次、行きますよ」


「シャロールちゃんがキノコ狩りに行ったときに行方不明になりましたよね? そのとき、佐藤がスキルを使ってもシステムエラーが出たのはどうしてですか?」


「あー、それは……」

「言ってもいいけど、覚悟して聞いてね」


「そうですね」


「あれはね、佐藤君の聞き方が悪いんだよ」

「シャロールの居場所を知りたかったみたいだけど、そもそもシャロールは殺されていてこの世にいない。だから、システムエラーが出るんだよ。存在しない人の居場所なんて答えられないからね」


「まさかそんな怖い設定がこの小説にあるとは思いませんでした」


「そうだよねー」


「では、最後の質問」


「え! もう最後なの?」


「はい」


「どうして?」


「どうしてもこうしてもないです!」

「こんなことしてないで、早く本編を進めてください!!」


「ちぇー、息抜きだったのに」


「質問」

「管理人は『読者』という言葉を使っていましたよね? 彼はどうして『読者』の存在を認識しているのですか?」


「これは君が答えたほうがいいんじゃないかい?」


「そうですね……」

「でも、これを言っちゃうとエンディングに影響が出ちゃうな……」


「困ったね」


「じゃあ、管理人の僕から一つだけヒントを!」


「僕が何の『管理人』かを考えてごらん」


「う〜ん、いいヒントだね」


「さあ、砂漠の使徒さんは次の話を……」


「僕は今からお昼寝するから、おやすみ〜」

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特別企画! いろいろ質問してみようのコーナー! 砂漠の使徒 @461kuma

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