昨今台頭してきたvtuber物の中でもvtuberの光の部分ではなく闇の部分に焦点を当てた異彩を放つ作品
この作品はvtuber側の視点でのお話しになると同時に現代ネット社会の闇や読者自身のネットリテラシーについてふと考えてしまいそんな面倒くささがまた良い味を出しています
そんな作品の中でもこのネット社会を必死に足掻きもがきながら懸命に前へと進む主人公の零に読者の心が不思議と熱くさせられるそんな作品となっています
「匿名だからと考えなしに発信してしまうことないですか?」
引っかかった方や興味を湧いた方は是非一度読んでみては?
主人公の雫。親戚としてのよしみもあり、vtuberとしてデビューを果たす。
しかし、事務所は未だ女性しかいない…(実際は男性ライバー受付中)。
事務所初めての男性vtuberに様々な声がよせられる・・・
(リスナーの声)
だってココ女性ライバー限定の事務所だったよな…?
男性だ?ふざけんな!やめろおおおお!!!
推しが男性とコラボ?!やめろ!!!解釈違い!!ありえん!!!
この物語は・・・
そんな炎上まっしぐらの男を描く波乱万丈ストーリー。
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この物語はvtuberという外面を被った現代のネット社会の風刺です。
事務所の同期との話が主体になりつつ、vに対する批判等の罵詈雑言=炎上の恐ろしさを物語ります。
私もvのものが大好物ですし、現在も応援していますが、その”推し”たちが普段どんな苦しさ、辛さを感じながら配信を続けているかということがありありと感じられました。
豊富な語彙力と、筆力の高さで今を生きる私たちに訴えかけてくるものがあるはずです。是非ご一読を。