電子世界(ネット)は、今まで関わることのなかったような人間と関わることができるようになった。そんな世界で起きる様々な出来事にどう立ち向かうのかを教えてくれるいい作品です。
シリアスな展開もありますが、ラブコメとしても楽しめるとてもいい作品です。
小説を買わせていただきました!
◯この作品を最新話まで読んで思ったこと
電子世界は楽しいこと嬉しいことがたくさんある反面、苦しいこと悲しいことがたくさんある。
光が強ければ強いほど照らされたものの影は濃くなるの同じで、一寸先は闇で、一歩踏み外したらどこまででも転がり落ちていく。
そんなテーマパークのような楽しい場所を我々一人一人が考えて、秩序を守っていくのは大切なことだと思います。
道に迷ってしまった人に手を差し伸べるのも大切ですが、むやみにその差し伸べられた手を信じるが危ないこともある。
何を信じて何を信じないのかは、全て自分に責任を負わなくてはならない。
電子世界に入り浸る我々が大切にしなきゃいけないことがたくさん書いてある。
一人一人の力は弱いけど力が合わされば、その力は凶器にもなり得る。もちろんいい方向に転ぶこともあるが、大半は悪意が集まる。人の悪いウワサは伝達スピードがハンパないし、それが電子世界だと一瞬にして拡散してしまう。
だから、少しでもその力の威力を下げるためにその空気に流されることもなく、一歩引いて見れたらいいなと、この作品を読んで思いました。
こんな長々と書きましたが、「くるめいサイコー」の一言に尽きますね!
女性VTuberしか所属していない企業にたった一人だけ入った男、阿久津 零(蛇道 枢)は百合に挟まる男は死刑という古来より伝わるオタク文化によりデビュー当初から理不尽な大炎上をかましてしまう。
そんな中出会う個性豊かな同期(女性)たち。しかし、彼女らはなにやら秘密を抱えている様子で?
これは、常に炎上真っ只中の男が、さらに燃料を投下されたり、燃やされたり、燃やされたりする、愉快痛快な物語である。
皆の衆!火炎瓶の準備はよろしいか!?持った?よろしい!ならばあの燃料まみれの男に投げつけろ!
そして、彼は今日も今日とてこう叫ぶ。
「VTuberってめんどくせぇ!」
炎上芸人の周りは今日も炎で照らされていた。
※この作品のラブコメに触れた方の中には砂糖を口からマーライオンの如く吐き出す病気になったり、あまりの尊さから天に召された方もいるようですので注意が必要です。
2021年1月下旬の連載開始から14ヶ月と1週間、遂に2022年3月30日単行本発売!
(収録範囲は第一部本編に相当する部分です)
現実がフィクションを追い抜いてカッ飛ばす、昨今なにかとお騒がせな配信業界をこれから目指す人、デビュー決まったよ!って人、んでもってコメントするの大好き!って人は
この話を頭の片隅に置いておくと
「あ、ここVtuverってめんどくせえ!でやったところだ!」と笑える(笑えない)、そんな作品。
(作者様曰く、「現実がネタを潰しにかかってくる」とのこと。それだけ予測精度が高いとも言える)
同棲疑惑に前世問題、ロールプレイにメンタルバランスぐーらぐら、一癖ある同期たちの抱える問題を解決していきながら世間に認められるVtuverになっていくと言うお話
集中砲火(比喩)の余波で倒れたヒロインのために(所謂)ファンネルを避け、落としながら(比喩)コラボ相手を(結果的に)ガチ泣きさせた、先輩が何を扱っているか知らなかった等箇条書きするとかなりアレな主人公ではあるが、根はいたって真面目な良い子なんです!
ボーイミーツガールから始まるシリアス、ラブコメをスパイスに毎日更新スタイルによるライブ感と深みのあるキャラクター、
そして愛をもって燃やしにかかる特濃リスナー勢が読み手を捩じ伏せにかかってくるぞ!愛、怖いなあ。
……現実より やさしいせかい ベースなので「こんなにうまくはいかないよ、君ならどうする?」的な意味で教材にしてもいいと思います
タイトルが雑(という印象)で、最初は期待せずに読んでましたが、早々に「面白い!」と感じ始めました。
仮想と現実の狭間で影日向と動き回る主人公、その人柄と行動に惹かれて集まる男女問わない人々。それらがもたらす結果。偶然も必然も含めての話は、キリよく進められてて読みやすいです。
ざまぁ展開とも違う、勧善懲悪とも言いきれない、でもすっきりとした後味の内容。タイトルだけでスルーするには勿体ないです。
是非、一区切りの分だけでもいいので読んでもらいたい。でもきっと、やめられなくなるだろうな。そんな風に思わせる作品は昨今では珍しいと思います。完結まで楽しみに追っていきたいです。