伏線に気付いた時、もう一度読み返したくなる

　張り巡らされた伏線に気付いた時、もう一度読み返したくなる作品でした。

　ミステリー要素があり、第五話に衝撃というタイトルが付けられているように、物語が大きく動き出します。

第四話にて、発せられた「利用？」の言葉が第五話で繋がった時、今後どのようなストーリー展開になっていくのか気になりました。


　私のお気に入りの場面は、ラストです。

この物語の鍵となる織田さんのその後について、漢方の知識を交えて描写されているのです。

最後のシーンを見たとき、心を持っていかれました。

終わり方が非常に綺麗で、同時に織田さんの心情の変化が感じられる印象的な場面でした。


　秋色さんの作品は、落ち着いていて綺麗な文章から始まり、テンポの良いストーリー展開で惹き付けられます。


ラストは、丁寧な描写で心を持っていかれるので、こういった所が他の作品も読みたくなる理由なのだと改めて感じました。