正直のところ、この小説の素晴らしさを余すことなくレビューで語るには私の能力が不足しているので、ひとまずこのレビューを読んだ人は作品を読んでみて欲しい。
本作は長編ライトノベルに分類されるが、10万文字程度とそれほど時間はかからないので、カクヨムに訪れたアナタならじっくり読んでも2日とかからずに読み切れるだろう。
そしてその内容は10万文字とは思えないほどの充実感と高揚感を読者に与えてくれる。6年以上ファンタジー小説に浸かっているが、作者に天賦の才を視たのはこの作品が初めてである。
このレビューを読んだ何人が1話に進むのかは分からないが、レビューが間違っているかどうか是非その目で確認してみてくれ。
シンプルかつインパクトのあるタイトルに目を惹かれ、読み始めたら一気に読了してしまいました。
設定の地盤がしっかりとしており、それに伴う登場人物の言動や職業観などにブレがなく、没入して読み込める良い作品でした。
主人公の性格も嫌味がなくさっぱりした気風で好感が持て、かつ泥臭く激しい感情の描写がうまく、引き込まれました。青臭く、人間臭く、格好良かったです。
個人的にはもっと深掘りしてほしいところもありますが、きちんと纏まっていて読了感はとてもいいです。
新たな展開を感じさせるラストだったので、続編の予定があるようならば是非読んでみたいです。ただのファンレターになったなこれ。
あらすじにも書いてある通り主人公は天才ではありません。
相棒である召喚獣は山のように巨大な死体。
神話に出てくる巨人とはいえ所詮はただの死体。
動かすことすら出来ません。
しかも、これによる制約で他には弱い召喚獣しか使えません。
それでも、日頃の努力と智力を駆使して闘いに臨みます。
その様がとても泥臭く、そしてとてつもなく格好良い!
主人公とチームを組む仲間2人。
クラスメイトであり、模擬戦の最強のライバルである姫。
色々な出来事を経て、互いの能力を認め本音をぶつける間柄へとなっていきます。
そういった関係性の中で、主人公も成長していきます。
最後に待ち受けるのはとてつもなく大きな浪漫です。
この展開に胸を熱くしたのは私だけでは無いでしょう。
エンターテイメントとして色々な人に楽しんでいただきたい作品です。