ep8.夏、天気

ep8 夏、天気

お寝坊さんの朝陽さんとの電話を切り僕はカメラのレンズを拭きながら朝陽さんの到着を待っていた。

「話があるからドライブにいこぜぇー!」

と言われて居たからだ、しかも前日の夜に。

相変わらず突拍子も無い人だ

なんて考えていると聞き慣れた立派なエンジン音が聞こえたと同時に朝陽さんから

「着いた」とのラインが届いたので外に出て車に乗り込む。


「おつかれぇ〜〜良い朝だね〜〜あ、天井開ける?」

「運転よろしくお願いします」

天井の開閉ボタンを連打しつつ言うし、もう昼だしどこから突っ込んでいいのかわからなかったので最低限の返しをした。

「それで今日はどこに行くんですか?」

「テキトーなビーチ」

「話しっていうのは?」

「そういうのはしばし曲でもかけてリラックスしてから話すもんだぜ少年〜」


そう言いつつ朝陽さんはCDを入れる

聴き覚えのある曲だった。

「これ!知ってます!!」

「え、まじ?だいぶ古い奴なのに趣味渋いねぇー」

「SUMMER NUDEってドラマのですよね?」

「そうそう!」

「あのドラマがきっかけで僕カメラ始めたんです!」

「あれは名作だよね〜」


なんて盛り上がっているうちにビーチについて車を止めると朝陽さんは珍しく真剣な面持ちで言った

「雨音、うちのスタジオで俺のアシスタントしない?」


この一言でまた一歩、僕の急速展開な夏は前へと進むのであった。

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それなら明日、お兄さんと海のないところいこっか。 @kakeru0127

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