想い出なんだけど
小さい頃から学校も仕事もゲームも映画も長いと感じてた....いつも途中で飽きてしまう。
夜の星空だけはいつまでも短くて好きだった。
いつか偉い大人はこう言った。『才能とは続けられる事』だと。僕には才能が無かったのだろうか.....
宇宙船の乗り心地は悪くなかった、ただ問題点が二つあった。一つはユニットバスですらないただのシャワー室しか付いて無いところだ、とはいえ昔はタオルで身体を拭いてたと言うからましだ。
地球なんぞに未練は無いと思っていたが、もうあったかいお風呂に入れないと思うと涙がでちゃう...(出てない)
もう一つは船内は禁煙だった。僕は人生で最長一週間禁煙したことがあるから星に付くまでの3日間は我慢できる。しかしその星も禁煙となると宇宙に来た甲斐も目的も無い。そうなったらどうしようという不安もあるが、今は世界から逃避行しているワクワクが勝っている。
日本では僕の話題がホットなようだ。両親をNASAに殺されその金で宇宙へ行った男としてネットでは色々な事を言われていた、
何を言われてるかなんてどうでもいいが気分が悪い。教室で僕が居るのに僕の話をしている奴らを見る気分だ。そういうことは僕の目が届かない宇宙でやってくれ。
僕の持ち物は宇宙でも使える端末、どんな人より長く付き合ってきた親友とも呼べる存在、ラム酒のような香りをほのかに漂わせるハイライト。成田空港で買ったどこのコンビニでも買える変な柄のマッチ。この三つだけだった。流石に宇宙人とてハイライトの美味しさはまだ知らないだろう。楽しみだ。
エイリアンハイライト @tebasaki33
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